原色亜米利加図鑑編集室
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2008.11.19

 グースネックを出て、UT-316、UT-261に戻る。北上して何層も重なる崖に向かって走る。突き当たり? と思いながら走る。確実に坂を上っている。
 いいタイミングで、後ろからクルマがきた。抜かせて進路を見る。その白いボディがいったん視界から消え、しばらくたって崖の下の方から見えてきた。斜めに登るの小さな姿が見える。ミカンの木に付くアリマキのようだ。何度も見え隠れする。切り返し(=スイッチバック)を何度もして、崖を越えるのだ。全長3マイル、高低差1,100フィートのモキダグウエイだ。

moki_1


 モキは、この一帯に住んでいた先住民Pueblo族などのスペイン語呼称。ダグウエイは「切通し」の意。もともとは、1958年にテキサス亜鉛という鉱業会社が、むこうのヤマから、こちら側メキシカンハットの精錬所にウラン鉱を運ぶために建設した道路。長い(28ft・8.5m超)/重い(1万ポンド・4.5トン超)クルマは通行禁止との標示。つまり今は廃坑になったか、操業をやめたかだろう。

 そんなに危険な道? とクルマをスタートさせる。ゆったりと左にカーブを描き、登り始める。赤茶に白い帯が細かに入った地層に沿って登る。逆側は崖だ。一回目のスイッチバック。景色が変わる。今度は眼下にいま登ってきた道が見える。何度か切り替えして、路肩に余裕があるところで停車。写真を撮る。

moki_2
(腰砕け というわけではないけど。朝から黄昏ている)


 下から甲高い排気音。黒いSUVが砂煙を上げて追いついてきた。今度はすぐに、白いキャンピングカーが下ってきた。走り去るときの音は派手だが、いったん去ってしまえば、また吸い込まれそうな沈黙。聞こえるHertzのアイドリング音が、ここに生き物がいるという感じすら覚える。われらも現在アリマキ状態。

moki_3

 この一帯は道路に照明灯が少ないと思う。少ないというか、まったくない。インターステートにしても、「化石の森」の帰途思ったのだが、不安に思うほど暗い。まっすぐで交通量が多ければ平気だけど、こうした切り返しの崖だと夜は怖いねと隊長。夕方、影が長くなったらもうダメだなと隊員。
 

 飛び出したらオシマイ。崖に寄り過ぎれば頭上から岩が。

 スリルいっぱいのアトラクション。
 「アドベンチャー モキ ライド」
 待ち時間なし。Fee $0!



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2008.11.19 14:49:12

2008.11.17

 ナバホネーション(禁酒地域である!)はサンファン川までなのだろう、それを超えたメキシカンハットでは、モーテルやGS(ガスステーション)のショップでも、レストランでもビールが置いてある。日本と同じように缶で1本でも半ダースパックでも普通に買える。メキシコビールが目立つ。切れがあり度数も高くて結構おいしい。「さ」の昇天を祝して杯を空けた。
 また脂系を食してしまった。そういいながら、今度はもっとうまいオニオンフライが食いたいとのたまう、私。
 窓から夜空を仰ぐ。モニュメントバレーからの帰途、一番星が見えていたのに今はない。よくつけるTV、ウェザーチャンネルでも下り坂との由。普通に「雨か」だったが、「アリゾナやユタで雨?」と思い返す。

--------

 10/20。
 6時30集合。45分出発。GSでチャージ。Hertzもわれわれも。サイズはまいどのS。
 US-163を少し北上して、UT-261、UT-316と乗り継ぐ。茶色の標識に従えば、特に新ナビ介の出番もない。グースネック州立公園(Gooseneck State Park)に到着。

 駐車場に、数台のキャンピングカー。早いなーというと、隊長「泊まってたんだよ。焚き火の跡あるし」。うむ。寝袋たたんでいる奴もいる。ここに陣取るねらいは同じ。朝日に照らされる岩肌を撮りたいのだ、皆。わたしはご来光を拝みたいが。
 パーキングからすぐに黒い狭い丘(尾根)が見えるが、それが曲がっているのがわかる。柵のあるほうに進むにつれ、その曲がり方が尋常でないのがわかる。わずか10数メートルの距離で柵だが、そこから見下ろす谷は垂直に刻まれ、何重にもS字を描いて蛇行している。いや蛇でなくガチョウの首だ。
 柵のないところににじり寄って伏せて下を覗き込む。風は強く吹いていないのに、へその下がスースーする。
 わずか90メートルを進むのに、4.8キロメートル蛇行するという。大地と川のせめぎあい。とてつもないパワーの漲り。
 逞しいぞ、アメリカ。と萎縮した隊員。


gn_1

 川の水は、浸食・運搬・堆積という作用がある。水は、上流で激しく岩肌を削って深い谷をつくる。水は削った土砂を運んだのち、流れの衰えでそれらを離して川底を埋めていく。そんな地学の説明を思い出しながら、改めて川の成した造形を見る。
 たぶん最初はまっすぐに流れていた川が、何かの弾みで流れを変える。内側に堆積を始め、流れが急な外側はますます削られる。その後、逆の力が働いて反対側に向かう。こうしたS字運動を何回も繰り返す。加えて、地面の隆起もあった。そうでないとここまで深く刻まれない。
 説明では、川底は、1,000フィート下。もっとも古い地層(=川底に降り立って見られる最下部)が3億1000万年前。堆積岩が作られるのは当時そこが海底だったわけで、隆起して初めて地上となる。7000年前に最後の隆起をしてこの高さになった。切削と蛇行の大仕事を休まず続けたサンファン川。いまなお続けているし、明日も続ける。例えまた隆起が起きても、さらに削るだけだ。

 とまで読んだが、寒い。カイロを出してもみ始める。空は白んできたが、まだ陽光は見えない。ただ西側の突端が金色に染まってくる。遥か遠くをみると、いくつか見えるビュートも影の黒から岩肌の赤茶に色を変え始めている。谷底の水も緑がかったエメラルド色に変わっている。段々がさまざまな色に塗り分けられた崖、地面を覆う赤い砂と白い礫、その向こうに陽炎のような残丘。わずかな時間で、さまざまな色が現れた。でも中にはすぐ消えてしまう一瞬の輝きもある。みな、カメラの三脚に張り付いて、思い思いのポイントを攻め始めた。隊長も然り。さっきまではコンパクトカメラで谷底を撮っていたのに、いつのまにかキヤノンを操っている。

 ならばわたしもと、三脚につけた望遠鏡で、色づき始めた岩肌を見る。続いてさきの遠景を狙う。

gn_2

 写真をとり終えたアメリカ人が寄って来てファインダーを覗かせてくれという。oh!と驚き、いろいろ尋ねてくる。「組み立て式でこんなに小さくなって便利だ」(超訳)というと、感心することしきり。BORGというロゴを見て、ドイツ製かと聞く、いや、ではスカンジナビアンかとも。いや、Made in Japanと伝えてやる。日本製だという読みがなかったのかな? いや、使っている貴兄の風貌のせいだよ、と隊長が言い当てた。

 こんな感じで遠景が見られるのだ。

gn_4
      (丸窓はイメージ。双眼鏡なら [○○] ってやつね)







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2008.11.17 01:00:25

2008.11.12

イメージ

 


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2008.11.12 17:43:33

 US-160でコロラド州を少し走る。7-8マイル過ぎて、左折してCO-41に。やはり7-8マイルほど無人の荒野を走ると、「ユタ州にようこそ」の看板。イラストはアーチーズ国立公園のデリケートアーチ。クルマのプレートにも見られるシンボルだ。ここで同じ道がUT-162と名前を変える。新ナビ介の表示もいつのまにか変わっている。うい奴。

 無人の荒野、ソーラーバッテリーを集めた小さな施設(いわば電力畑か)、学校と教会、牧場、などいろいろな風景が繰り返される。辻には「Trading post」の看板を掲げた店をよく見る。どうしても郵便局を思い浮かべるが「交易所」の意味。モノを持ち寄り交換した場所。物々交換もあれば貨幣やゴールドとの交換もあっただろう。モノだけでなく情報も交わされたはずだ。「最近このあたりに冒険紳士二人組が出没する」。
 街道に佇んでその看板を見ていると、ここに馬を繋いだのだろうかとか、酒場はここか、宿屋の二階にはV・メイヨーが待っていて…などと西部劇の世界に浸る。


US-163

 いつの間にか、右側が切り立った赤い岩壁が続く坂道に変わっている。路肩は大小の落石が目立つ。もしいま、ゴロンときたら、さすがのHertzもひとたまりもないな。救援も当分来ないだろうし。三井住友の@とらべるは効くだろうか。こんなときでも、隊員の10倍の保険を掛けた隊長は余裕の顔である。さすが。

 岩壁が終わって道が太くなる。US-163に昇格してアップダウンを繰り返す。いつの間にか日が傾いている。道を挟んでメサやビュートが点在しているが、陽の当たり具合で色が違って見える。西日を受けた東側は燃えるように赤い。日陰になった西側の大神殿は黒く厳かだ。

 メキシカンハットまであと5マイルという、今夜泊まろうとする町の標識を見る。地名の起源である「(陽気な)メキシコ小父さん」が突然見えた。明日か明後日、ゆっくり来られるので一枚だけ写真を撮って先を急ぐ。町の中心部に入ると、ガスステーションとモーテルがすぐ分かった。「空室」の表示に安心して進み、サンファン川に架かる鉄橋の脇にあるモーテルにチェックインする。

 旅装も解かずに、モニュメントバレーへの一本道に入る。日が沈む前にしなければならないことがあるのだ、走れメロス。




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2008.11.12 17:20:25

2008.11.11

 早ランチを済ませ、引き続きUS-160を走る。こちら方向に進むクルマはさらに少ない。
 カイエンタまでは、山肌に大きな黒い石の混ざったブラックメサと呼ばれる崖が続いていたのに、このあたりの地面は赤みが強くなっている。何か所も切通しを通過する。枯れ川を併走したり横断したりする。初めのうちは、見事な断層やキノコ岩などをみて、わぉとか言っていたがしだいに鈍くなっていくのが分かる。
 
 75マイルで走り抜けるHertzには読みづらい「Teec Nos Pos」 という地点(心の中では「テクノポリス」と呼んでいた)で分岐。フォーコーナーズまであとわずかだ。

 フォーコーナーズ(4 Corners Monument)、アリゾナ、ニューメキシコ、コロラド、ユタの4州が角を揃えて接する地点だ。全米でこの地点しかない。
 日本人には、なじめないが、州の境を緯線・経線にしている州は少なくない。コロラド州とその北に接するワイオミング州は、4辺とも直線である。(ユタ州もみな直線だが、太いL字型。6本の直線に囲まれた州といえる)
 日本では、四国の香川と高知が接していれば似ていなくもないが、直線ではない。たぶん徳島と愛媛は歯噛みしていると思う。大きな観光資源だったのにと。

 でも、「それでなんなの」といわれると「ただそれだけのこと」としかいうことはない。

 いったん通り過ぎた未舗装のアプローチを進むと、小屋があって入場料を取る。一人3ドル。高いか安いかは、今から確かめよう。

 敷地の真ん中に数段上がる石のステージがある。

4c_ab

 真ん中に、このような十字の要石があり、その周囲が4州であることを示している。
 ちなみに、いま隊員は、アリゾナ州につま先を出したりしながらユタ州に立っている。この先の旅程を暗示した心象風景でもある。


4c_ct

 その先には、ステージを囲むように州旗が揚げられている。

 今回の旅で、ニューメキシコ州には5秒、コロラド州には(このあと10数マイル走るので)20数分と5秒滞在した。
 昔、欧州に行く中継地だったアンカレッジ・アラスカ州、ナイアガラに行ったときのシカゴ・イリノイ州。初めて旅として巡り3度行ったカリフォルニア州、今回の基点がアリゾナ州なので、その2州は到着5州目と6州目。これから向かうユタ州が7番目、帰りに寄るベガスがネバダ州で8州制覇になる。圧勝したオバマ次期大統領ですら獲れなかったアリゾナとユタを押さえた意義は大きい。あと42州だ。ペイリン、待てるかな。あと4年。

 それにしてもこのポイント、もっとプレゼンテーションしてもいいと思う。民芸品やTシャツを売る小屋があるだけ。4州から、それぞれバンにのって店番が来るのだが、開いていない店あり、人のいない店あり。

 ビジターセンター建設まではたどり着けないのか。このあたりの財力では難しいのかな。

 もっとも、次回来てみたら、色違いのハッピをきた人が、わっと群がってきて、 「アリゾナ饅頭」や「ユタ焼き」(って何?)、「コロラドこっこ」(ってこれも何?)、「ニューメキシ缶」(-_-;)はイカガカナー、シャチョウ! と呼ばれてもなー。





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2008.11.11 16:45:01

 おふくろだけでなく、旅立つあなたに言葉を贈っているうち、カイエンタの三つ角に出る。

 左折してUS-163に向かえば、24マイルでモニュメントバレーという標識を見つける前に、観光客向けの看板がそれを教えてくれる。現地ツアー、モーテルなどの呼び込みだ。もう残丘(ビュート)がいくつも姿を現し始めた。


 ファストフードが何軒も並ぶ。コーヒー休憩にしようと駐車する。店の時計ではもう正午に近い。朝はデニッシュだけだったのにあまり空腹感がない。次のポイントまでランチを伸ばしますかと相談し始めると、腕時計の時刻が違う。まだ11時前だ。

 そう、州内時差だ。ここカイエンタは、出発地のフラッグスタッフと同じアリゾナ州(山岳部標準時)だが、夏に限って時差がある。サマータイムを用いないアリゾナ州と、用いるナバホ・ネーション。(その後訪ねるレイクパウエルはアリゾナとユタ2州を行き来するツアーの発着地。ゆえリゾートのホテルロビーには、時計が2つ架けてあった。いまは夏時間なので1時間差があるが、もうじき同じ時刻を示すようになる)

 11時だからお腹が空いていないわけだ。体内時計は正確に刻む。

 「うーん、でもここは「バーガーキング」だからなー」隊長、思索に満ちた面持ちで、かなたのビュートを見つめる。ふりをしてセットメニュー選んでいる。
 「そうか、彼の好きだった「バーガーキング」だったんだ」隊員も渋く答える。ふりをしてレッドとホットはどちらが辛いのだろうと真剣に考えている。
 結局、6ドル99セントのスティックホースセットという面妖な名のセットをオーダーする。

 12時と聞き結局は食べてしまうわけだ。行動様式は性格が刻む。

bk2

 「2001年の7月、LAのハンティントンライブラリーだったね」
 「そう、食べてる最中に、サイレン鳴らしたパトカーがきて」
 「銃を手にしたポリスが店内に入ってきた」
 
 「『何度か日本に上陸して撤退して、いまはないですね』とS師」
 「『JTが経営した時もあった』とも」
 「『撤退した店はファーストキッチンやロッテリアに変わった』とも」

 「好きだったんだね」
 「好きだったんだね」

 「Taco Bellにも行かねば」
 「In-N-Outとかいうのにも」


 バーガー供養も終えて、いただきます。

 ふと店内を見ると、見慣れぬディスプレイが。マニュアル絶対のチェーン店にはない独特の展示物。
 「Navajo Code Talkers」?
 ガラス棚には、セピア色の写真、官公文書の写し、レーガン大統領からの感謝状(?)に混ざって、軍装品が多数。星条旗だけでなく、日章旗や漢字の書かれた水筒・短銃・剣・鉄兜などが。どうみても太平洋戦争の遺物だ。

codetkr

 掲示を読み解く。戦時中、アメリカ軍は、敵・日本軍に暗号を傍受されぬよう、この地ナバホの部族語を交信コードとして使った。従軍し軍功をあげたこの地のネイティブアメリカンへの顕彰である。ただし明らかになったのが戦後20数年後、表彰はさらに10数年後になる。
 たぶん、カイエンタ一の顔役・店主スティックホース酋長、この展示をキング本部に認めさせているのに違いない。

 “部族ノ誇リ、飾ッテナニガワルイカ、ドン・キング”

 全国30万人一族にコードで伝わったものと思う。白人らに分からないまま。



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2008.11.11 12:07:39

2008.11.10


 この地名を見つけてから、ずっと狙っていた。

 「今も、聞こえる、あのおふくろの・・」




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2008.11.10 23:07:17

 10/19。
 コーヒーとデニシュの朝食。モーテルのオフィスは無人だ。キーはポストに落としていけ との由。Tシャツでは寒いが、フリースがあれば十分だ。
 右から朝日を受けて、US-89を北上する。50マイルも行けば、いよいよナバホ・ネーションに入る。地図をみると、すぐに、サンセット噴火口国定公園(Sunset Crater Volcano National Monument)があるのがわかった。こんなふうに進路を自由に変えられるのが、ドライブならではの楽しみだ。得てしてこんなときに穴場を見つけたりする。

 茶色の標識を確認して右折。森の中を静かに登っていく。きれいな杉木立ちの中に、ビジターセンターがあるが朝早くて開いていない。そのまま登り切ったところがここだ。

sunset

 説明には 1064 A.D 噴火とある。浅間山の鬼押し出し(1783年噴火)と同じですな。いやー、ゴルフであっちに行ったことがあるが鬼押し出しは入ったことはないな。と見晴台で語る。
 後で思うと、こんな黒い礫を見たのはここだけだった。

 後戻りしてもつまらないので、そのまま山を縦走する。昨日見てきた風景より少し緑がある。ところどころに岩を積んだ遺跡のようなものがある。住居跡だとわかった。
 標識によるとウパキ国定公園(Wupatki N.M)に入った。中でつながっていることに今気づいた。あいにくここのビジターセンターも始業前。標記によると、先住民Pueblo族がいたとのこと。先に岩に見えたのは、たぶん日干し煉瓦の類。これを積んで住処を作ったのだ。

wupatki

 昨日の、化石の森には、Puerco族の住居跡と絵文字(パークレンジャー嬢が懇切丁寧に教えてくれた (^o^)丿 )を見た。
 西部開拓とはそういう先住民との争いや融和という点でも、視点がいろいろあることを忘れてはいけないな、といった矢先に、でもわざわざこういうところに住むのかなと言ってしまう、わたくし。

 US-89に戻って、北上再開。ただひたすら直進するのだが、一気にひと気がなくなったのでガソリンを入れなければと思い出した。
 新ナビ介に、ガスステーションを問う。最寄を聞くとまだ当分先との答え。急ぎ計算するとギリギリかもしれない。残量メーターの癖がわかっていないのでなんともいえない。と少し焦ったとたん、Gray Mountain という集落。地図には大きな字で書いてあるが本当に小さな村。「有限会社灰山鉱油」のようなステーションで給油。17.9ガロン。3.129ドル/ガロンで、56ドルのお買い上げ。円高に振れているようだし、リッター85円の計算でいけるかも。さすが隊長はグローバル経営者である。

 手桶のようなLLカップを尻目にSカップでコーヒーを飲む。酒場に行ったら、この大きさで威嚇されるのだろうか。Hey,Boy! とかいわれるのかな、俺たち。というので、「I'm harder than your rock」といってやるといって笑った。

 ゆるく波打つ片側2車線道路に直進・Page、右折・Kayantaの標識が見え始める。でも分岐はまだ先だ。

 何度目かの予告後、右US-160に進路をとる。景色が変わり始めた。

navajoFuji
(こんなに裾がニッポン的美景な山は他になかった。ゆえ 稲場穂富士 と命名した)

 harderよりさらにbiggerな岩山が見え始めた。










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2008.11.10 00:41:29

2008.11.07


 I-40を越えて公園南部にはいる。といっても長いアプローチだ。行き交うクルマなし。窓を開けても風切音しかない。つまり、Hertzのカーステレオから響く「天城越え」だけ。

「石川さゆりさんは、グランドキャニオンで歌ったのかなー」
「谷底にも降りたらしいけど、リムでは歌ったと思うな」
「ヤンマが〜、燃える」
「あなったと〜、越えたい〜」

 と熱唱していると

pf_approach

 こういった小山が連なり始める。

 停めた足元を見ると、湿り気を帯びているところや、干からびて割れた粘土層が現れ始める。いよいよ化石の森だ。

pf_log

 こういう感じに、上から木が流れ着きました という風景。多摩川でも台風一過ならこういう風景は珍しくない。
 しかしこれを近くで見てみると

pf_large

 しっかり岩なのだ。部分によっては宝石といえないまでも貴石に間違いない。黒曜石、紫水晶、瑪瑙(メノウ)、碧玉、翡翠の類だ。

 嵐でヘシ折られた大木が下流に流れ着いた後、土に還る前に、シリカ(珪素)を大量に含んだ土砂に覆われた。長い時間、高圧に置かれ、朽ちもせず、炭化もせず、石になったといわれる。
 行き先に決める前は「化石の森」というと、三葉虫やアンモナイトがてんこ盛りというイメージを浮かべたが、実際は「森の化石」。森の巨樹の化石が露頭している荒野ということなのだな。

 彼はここにも来たはずだ。

pf_bone
 
 確信したわれわれは、2億2500万年前の巨木に彼の思い出をはせて帰途に着いた。今夜はワインで乾杯だ。








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2008.11.07 16:52:21

イメージ


 順路に従い左回りに走る。いくらも進まないうちに「Tiponi point」に。Hartzを停めて展望台に立つ。

 飛び込んで来たのがこの風景。隕石孔のエッジから、外を見渡したとき、同様の紅色の大地は見えていたのだが、この色彩は何だ。

 自分の言葉を呑む。耳にはジーンという自分のノイズだけ。
 周囲の音が何もない世界。

 そこで見られる、すこし靄のかかったカラフルな荒野。

 3/4周の地平線までに、紅、褐色、黄土、苔、若草、ベージュ、グレー、白、茶、黒が層をなしたり、点在したり。文字通り、ペンキをこぼした砂漠だ。大地が果てる先は、限りなく青い空。

 こういったビューポイントが、この公園北部に9箇所ある。方角が違えば、陽の当たり方も違う。緩やかな起伏を見せるところもあれば、深く切れ込んだ谷間もある。よく見るとトレイル(歩行路。散歩道−ハイキングコース)で、人が歩いていたりもする。

「のっけから」
「凄いな」







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2008.11.07 15:51:27

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