天海源一郎
(てんかい・げんいちろう)
株式ジャーナリスト/個人投資家。68年大阪生まれ。関西大学卒業後、ラジオNIKKEIを経て04年独立。個人投資家向けの執筆、講演、プロデュース活動等で活躍。『週刊現代』(講談社)、『BIGtomorrow』(青春出版社)、『月刊チャージャー』(Yahoo!JAPAN)などで連載中。著書多数、メルマガも好評。
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こんなときこそ「邦銀株」のワケ
毎週毎週、「Mr.ストップ高」の異名を取る株式ジャーナリスト・天海源一郎が、独自の視点でニュースの中に隠された注目銘柄や儲かる秘訣を読み解いていく。株式投資とニュースを見るのが10倍楽しくなるコラム!?
それにしても9月の株式市場は悲惨だった。「もう見たくもない」という人が多いことは承知しているが、この先を考える上で大事なデータであることには変わりがないので、あえて「9月がどのくらい悲惨だったか」を検証しておくことにする。嫌なことに目を背けてばかりでは投資はできないのだ。
東証株価指数(TOPIX)は、9月の1カ月で13.3%の下落となった。ちなみに1970年以降でTOPIXが1カ月に10%以上下落したのは12回しかない。そのうち6回は90年のバブル崩壊直後、70年代初めの第一次石油ショック時だ。そして、2回は98年秋の金融危機と87年10月のブラックマンデーだ。これら「特別なとき」を除くと、ここまでの下落は過去4回にとどまる。セクター別に見ても、海運・商社・鉄鋼などいわゆる景気敏感業種が20%以上下落し、月間の変化率がプラスだったのはゴム製品だけというありさまだった。
三菱UFJフィナンシャル・グループは、国内最大の金融グループ。連結売上高は、6兆4000億円。普通銀行、信託銀行、証券会社、カード会社、消費者金融会社などを参加に持つ。
こうした中、市場筋で注目を集めている意外な業種がある。それはなんと「邦銀株(銀行株)」だ。邦銀は欧米の銀行に比べ、サブプライムローン問題にともなう損失が少ないことは事実だ。IMFによると、世界全体のサブプライム関連の金融機関の損失は約135兆円だが、日本国内の金融機関のそれは2兆5740億円(金融庁発表)にとどまる。これまでは「とばっちり」を受ける格好で株価が安くなっていたが、嵐が去ったあとの「再生余力」を評価する声は多い。半面、国内景気の低迷による収益力の低下も懸念されるが、私は、もしかするともしかすると考えている……。9月に商社や鉄鋼ほど下げなかったことも気になるところだ。三菱UFJFG(8306)、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)を筆頭に、りそなHD(8308)、住友信託銀行(8403)あたりまでがその対象といえよう。
※当コラムは天海源一郎が個別の銘柄を推奨するものではありません。
2008/10/08UP
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