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幸せの青い鳥
仕事を持つ妻は、私につきあって行動を共にすることは難しいので、「お好きにどうぞ!」・・・と、長い間放し飼い状態。ところが肺に転移した癌が大きくなってきたと言われたためか、このところ非常に珍しく、二回も中距離撮影に付き合ってくれた。
近場の運転は問題ないのだが、少し遠場になると昔のように思い立ったら即実行、とは行かなくなった。軽井沢に続いて、日光市足尾町まで運転を引き受けてくれた。お互い山で知り合って結婚したもの同士、歩くのも大丈夫。
この日、風は強いものの、空気が澄んでいてとてもさわやか。かつては、足尾銅山から流れ出る煙害のため、あたり一面さび色の山々だったが、多くの方々の努力で緑がよみがえりつつある。そんな山川を眺めながら二人で撮影ハイキング。目的の蝶は風に流されたり、撮影位置まで来てくれず、あきらめて引き返す途中、幸運にも風をさえぎる場所を発見。粘って雌雄を撮影できた。
船石峠を越え、銀山平に向かう林道でコルリを発見!撮影はできなかったが、めったに出合えない美しい鳥とのつかの間の遭遇は二人を喜ばせた。そういえば、闘病仲間のNさん夫婦とヤシオツツジの咲くころ、三境山林道を走っていたらオオルリが目の前に止まってくれた。このときも妻が一緒だった。
日本人に限らず、人は青い鳥が好きなようだ。今年の冬はルリビタキの撮影に明け暮れた。カワセミの瑠璃色も魅力的。
それから二日後、心配だったがんセンターの検査結果が出た。一度大きくなりかけたがんだったが、大きさは三ヶ月前と変わらず、どちらかというと縮小気味とのこと。
二人の前に現れたあの日のコルリは、「幸せの青い鳥」だったのかも知れない。
2008年 7月6日掲載
フォト:ルリビタキ
- 2008.07.08 05:44:10
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