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バレンタインデー、ホワイトデー、そして、別れと出会いの春……この時期は、まさに恋愛シーズンである。
と、なぜか今回は「株式調査隊」らしからぬ書き出しになったが、これが見事に株と関係あるらしいのだ。恋愛と株式投資は、共通するところがたくさんある。つまり、株式投資のコツをつかめば、恋愛もうまくいき、また、その逆もある。まさに一石二鳥!そんなユニークな論を展開しているエコノミストがいるという。今回の調査隊は、そんな興味深い話を聞きに行ってきた。
保田隆明
では、次にご説明をしたいのは、分散投資の重要性です。分散することの重要性は、恋愛に例えますと、ひとりの異性に入れ揚げてしまうと、フラれたときのショックはあまりにも大きく、立ち直るまでに時間もかかります。それを防ぐために、本命はいても、その他、大勢のキープ君を持っておく。あるいは、常に大勢の異性を抱えておいて、その中から絞り込んで「この人なら大丈夫」という人を決めて、アタックする。株の世界では、これを「ポートフォリオマネジメント」と言います。ある銘柄に一点集中してしまうと、その銘柄がダメになったときの損害が大きい。だから、いろいろな業種の株や世界中の金融商品に自分の資金を分散して投資して、トータルで利益を出してゆこうという考え方です。
岩井志麻子
ほうほう。私の恋愛の場合は、これまで同時に3つも4つも、しかも世界中にまたがって行っていたこともありましたけど、今は、韓国の男のコだけに絞ってますね。
保田隆明
一点勝負ですね。そのコの株価が値上がりしてくれれば、リターンは高いですね。ただし、その分、リスクも高いです。
岩井志麻子
ああ、それは華原朋美ちゃんを見ていても、そう思いますね(しんみり)。朋ちゃんも小室哲哉だけじゃなくって、小林武史とかにも行っていたら、あんなことにはならなかったろうにって……。確かに、分散投資の重要性を感じます。
保田隆明
岩井さんの場合、韓国が経済破綻する可能性もありますから、もうひとり、ほかの国に男のコを持っておくと、いいかもしれませんよ。
岩井志麻子
うーん、ならばタイなんてどうですかね。タイの主要産業って、オカマと麻薬と売春だから、絶対になくならない。あんな国ってないですよね。タイは、22世紀になっても、その3つで回っていると思います(笑)。面白い男もいそう。
保田隆明
ただ、本当の投資では、日本にいると、外国の市場や株の情報は手に入りにくいですから、格付けなどをしっかくチェックしておくべきでしょう。
岩井志麻子
格付けというのは?
保田隆明
第三者機関による企業の信用度の評価です。最も評価の高いAAA(トリプルエー)の評価があれば、その企業が借金をするにも金利が安く済みますが、評価が低いというのは倒産のリスクがあると思われますから、投資対象としては不適格です。
岩井志麻子
格付けがいいというのは、恋愛における「モテ」というやつですかね。今の日本人にとって、「モテ」ってものすごい重要な指標になってますよね。どの雑誌を読んでも、「モテ」「モテ」「モテ」。年金と並ぶぐらいの関心事になっているみたい。それで思ったんですけど、モテにも種類がありますよね。いわゆる「ヒルズ合コン」の世界に来るような女のコって、パターンが2種類に分かれているそうなんですよ。一方は名門女子大卒の丸の内OLとか、女子アナとか、スチュワーデスとかのお嬢様系。もう一方は、レースクイーンとかモデルとか、グラビアタレントとかのギャル系。来る男は、IT企業とか不動産屋の社長さんなんだけど、その日にお持ち帰りされやすいのはギャル系で、お嬢さん系は後日会う約束をして、長く引っ張ろうということになるんです。これって、どっちがモテていることになるんでしょうかね。
保田隆明
それは、どっちも「モテ」なんだと思います。ギャル系の方も、自ら短期売買が好き、つまりいろんな男の味を知りたいということが目的なんでしょうから。デイトレーダーみたいなものかもしれませんね。
岩井志麻子
あと、「ムダモテ」っていうジャンルもありますよね。私が出演している『5時に夢中!』(MXTV)って番組に、ジョナサンという群馬育ちのアメリカ人のアシスタントボーイがいるんですけど、しゃべれるのは群馬なまりの日本語だけ。売れないタレントで、年中ピーピー言ってるんですが、おつむの具合がいまいちなので、マダム系オバサンにはモテない。マスコミ関係の女にもダメ。ところが、ミーハーなお金を持っていない若いお姉ちゃんにはモテるんですよ。でも、若いお姉ちゃんにモテても、援助してもらえるわけでなく、テレビにも出さしてもらえない。それは彼にとって勝ちなのか負けなのか……。
保田隆明
それは、ジョナサンくんにとっては一応、勝ちなんじゃないかな。支持してくれる人がいるということは、それなりに魅力はあるんですから。その魅力の部分がテレビで受け入れられて、いつかはジョナサンくんの時代が来るかもしれません。株式市場でも、時間が経過するとともに、人気銘柄は動いていきます。これまで人気のなかったセクターが、突然上がったり。ちなみに今、株式市場で人気なのは、製薬などの景気の変動を受けにくい業種。ディフェンシブ銘柄っていわれています。
岩井志麻子
毒入り餃子問題が起きたので、冷凍食品業界なんて大変でしょうね。
保田隆明
でも、逆にみんなが見放した、そういう銘柄をこっそり買っておいて、市場が冷静さを取り戻すまで待つという逆張り戦略というのもあります。
岩井志麻子
それ、私もよくやります。みんなが手をつけないような男に、手を出しちゃう。ただ、金持ちになってくれるのを期待しているわけじゃなくて、あとで突拍子もないことをしでかして、小説のネタになってくれたりしないかなと。
ひょんなことから、ハマってしまうところも恋愛と一緒
保田隆明
昔から、そういう傾向だったのですか?
岩井志麻子
いや、実は前の旦那とかは、三代続いた岡山のど田舎の老舗会社の社長で、「俺は絶対上がるから、買わんかい!」と脅されて、結婚したようなものなんですよね。ただ、実際は上がりもしないし、下がりもしない。何十年にわたって、まったく変化のない会社でしたよね。昔は、前の旦那も含めて、すごく安全な株に手を出していたんですよね。だけど、離婚して、自分で稼ぐようになって、自分で自由になる金ができたら、変な株ばかりに手を出すようになって。
保田隆明
やっぱり、リスクを取ってでも、成長性に期待したい。岩井さんにとっても、面白い経験、刺激的な経験をさせてくれそうな男性を選ぶようになったということですよね。ところで、今は韓国のコにお熱を上げてらっしゃるんですよね? 韓国人からしてみたら、岩井さんは外国人投資家という扱いになると思うんですが、もし、韓国で別の投資家が彼に投資をしようとしたら、つまり恋敵みたいなのが現れたらどうしますか?
岩井志麻子
向こうのマダムみたいな女性ですね(笑)。そうなったら、日本の威信を懸けて戦います! 一人で硫黄島状態になっても最後の最後までやります!
保田隆明
そういうシチュエーションは、株式市場だとTOB合戦に例えられると思います。TOBというのは、「Take Over Bid(株式公開買い付け)」の略で、ある企業を買収したいと考える企業が、その企業の株を他の株主から買い付けるというものです。TOBを提案する側は、株主に対して、売却を促すための魅力的な条件を出します。「○○○円で買うので、売ってくれ」と。ある企業に対して、複数の企業がTOBをかけると、株価はどんどん吊り上がることになります。つまり、男性に対して。「私のほうが、いいわよ」というアピール競争ですよね。
岩井志麻子
なるほど。私の場合、そんなにお金を出して、株価を吊り上げてゆくということはないと思います。お金なんて本気になったら、いくらでも引っ張ってこられますから、きりがありません。それよりも、自分の武器を徹底的に使いますよ。あんなこと書いたり、こんなこと書いたり。あと、テレビでしゃべったり(笑)。でも、実際問題としては、人気株には手を出すことはありませんから、取り合いになったこともないです。
保田隆明
彼とは、どれぐらい年は離れているんですか?
岩井志麻子
18歳下です。衝撃的だったのは、そのコのお母さんと私が同い年なんですよ。向こうとこっちの、どっちが変態なのか。
保田隆明
今日は、「株は恋愛に似ている」というテーマの対談だったんですが、どんどん話が離れてきましたね(笑)。でも、ちょっとは、株式投資に興味を持ってもらえましたでしょうか?
岩井志麻子
「銭が欲しい」という欲望は希薄だったので、どうかなぁと思ったんですが、美人コンテストの優勝者当てという感覚で、遊びとしてなら、なんかの拍子でハマるかもしれませんね。ハマると、とことん行ってしまうタイプなので。
保田隆明
ひょんなことから、どっぷりハマってしまうという点でも恋愛と一緒なんですよ(笑)。それでは、これで終わるのもナンなので、岩井さん、世の女性向けに、恋愛についてのアドバイスをお願いします。
岩井志麻子
うーん、どうすればモテるかという話でいうと、世の中にモテない人間はいないというのが私の持論です。モテないと思うのは、2つのものを両方欲しがるからです。私みたいなオバハン作家が、このまんまで19〜20歳のイケメンにモテたい、しかも、オバハンとしてではなく、うら若き娘としてモテたいというのはどだい無理。19〜20歳のイケメンにモテたいということに絞れば、金持ちになって、お母さんみたいにお世話してあげたりするしかない。どうしても若い娘扱いされたいんだったら、自分より年上のおじいちゃんのところに行ったら、幸せになれる。私の知り合いで、顔はそこそこかわいいのに体重が100キロという女のコがいるんですけど、多分、デブ専専門店に行ったら、ものすごいモテると思うんです。なのに、彼女、普通の男に普通の女性としてモテたいって言うんです。モテたいだけだったら、デブ専の男に行けよ、普通の男にモテたいなら、普通の容姿になろうってことじゃないですか。つまり、モテない人なんていないんです。モテないと嘆いている人は、瀬戸内海の浅瀬で鯨を釣ろうとしているようなもんなんですよ。場所さえ選べば、あんたは絶対モテる!
保田隆明
なるほど。投資に関しても、身の丈に合った投資法や金額を選ぶというのが重要ですからね。うまくまとまったでしょうか(笑)。
プロフィール

岩井 志麻子 (いわい・しまこ)
1964年生まれ。高校在学中、第3回小説ジュニア短編小説新人賞に佳作入選。少女小説家を経て、99年『ぼっけえ、きょうてえ』が日本ホラー小説大賞を受賞。エッセイやテレビ番組などで、異性交遊を中心に、私生活を暴露する「エロくて、変なオバチャン」キャラとして活躍中。『5時に夢中!』(東京MXテレビ)の木曜レギュラー。

保田 隆明 (ほうだ・たかあき)
1974年生まれ。外資系証券会社勤務を経て、現在「ワクワク経済研究所」代表。『日テレ NEWS24 まーけっとNavi』(日本テレビ)など、テレビ、ラジオなどメディアを通じて、小難しい経済・金融分野を柔らかく解説。著書に『なぜ株式投資はもうからないのか』『M&A時代 企業価値のホントの考え方』『投資銀行青春白書』など多数。
書籍紹介

『恋する株式投資入門』(マンガ・ふじたきりん/青春出版社/税込1050円)
株とその仕組みについて、恋愛をモチーフにマンガと図解でわかりやすく解説。値踏みしたり、一目ぼれしたり、愛想を尽かしたり、その行動や思考パターンは非常によく似ている。「な〜んだ、株の仕組みなんて意外とカンタンね」と感じていただける一冊。

『金トレ! an・anBOOK 』(共著・目黒 陽子/マガジンハウス/税込1200円)
身近な「節約」&「貯金」から、株や投資信託といった「投資」、話題の「年金&保険」、仕事やマイホームなど人生について回る「ライフスタイル」をめぐるお金、知らなければまずい「経済ニュース」など、ややこしいお金の常識を、Q&Aスタイルでわかりやすく解説。
(写真/田附愛美)
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