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カリスマ「株ブロガー」に学べ!

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藤田郁雄の最適ポートフォリオ 運営:藤田郁雄 リスク管理の徹底で、安定した投資計画

株を取引する傍ら、自身の投資体験をブログに書き留め、人気"株ブロガー"として活躍する個人投資家にインタビューする「カリスマ"株ブロガー"に学べ!」。今回のゲストは、人気ブログ『藤田郁雄の最適ポートフォリオ』を運営し、長期の安定した運用を提案する藤田郁雄氏が登場。個人投資家としてのみならず、投資にまつわる著作を持つ藤田氏に、リスク管理の重要性、ポートフォリオを組むポイントに加え、ブログにまつわる話を聞いた。

ブログでは、主に現在の保有株数を含めたポートフォリオ公開している藤田さんですが、ご自身の投資スタイルについても「月15万円を割り当て、期間は30年間の運用」と記されています。まず、こうしたスタイルを発表・公開するに至った過程と、その理由を教えていただけますか?

藤田

ポートフォリオでの積立額ですが、仕事にも慣れてきて、そろそろ将来のビジョンを具体的に考え始める20代後半ぐらいのサラリーマンの方を想定して、当初は月10万円で始めてみました。しかし、拙著『みんなの投資』(ダイヤモンド社)で3〜10万円までの積立参考例を書きましたので、ブログでは年収700〜1000万円ぐらいの方向けに切り替えて、月15万円を積み立てる計画に変更しています。
次に投資期間についてですが、ポートフォリオの公開を始めたのは私が28歳の時でしたので、年金が支給されるまでに老後資金を作るという目的で30年間の運用としています。ブログはまだ始めたばかりですので当面は株式の比率を高めていく予定なのですが、40代ぐらいから次第に債券の比率を高めていくことになると思います。

個人投資家としてだけではなく、ニュースサイト「WIRED VISION」の藤田氏の連載コラム『サバイバル・インベストメント』では、過去の投資失敗談も記されています。ポートフォリオに記載されている資産分配は、過去の失敗から得たリスク管理という側面もあるのでしょうか?

藤田

私は90年代後半から始まったITバブルとその崩壊を経て、証券市場では統計的にありえない価格変動がたびたび起こり得るということを、身をもって知ることができました。その経験から、いつ起こるのかわからない大きな価格変動から自分の資産を守り増やしていくには、適切な資産配分(特に現金と証券の保有比率)が最も重要になると考えています。
また人間なら誰しも、損失がかさみ追い込まれると、理性的な投資行動が取れなくなってしまいます。現在の下落相場であれば、恐怖感が先行して、意味もなく多額の損失を確定した方もいるでしょう。また含み損を早く取り戻したいと焦り、収入以上の資金を投資した結果、より悲惨な状態になってしまった方もいるかもしれません。資産配分におけるリスク管理の徹底は、精神的な余裕をもたらし、異常な投資行動を防止する点からも重要なことなのかもしれません。

そんな中で、著作などでは「分散投資」を推進していますね。そのメリットとはなんでしょうか?

藤田

分散投資によって、主に2つのリスクから解放されます。
ひとつは投資した企業が倒産や経営難などで株式が値下がりしたり、ひどいときには紙クズ同然の価値になってしまう信用リスク。分散投資にしていれば、ひとつの企業の影響は極めて小さくなりますので、大不況がやってきたとしてもすべてを失うことはありません。
もうひとつは、投資した企業の業績が上がったとしても、日本株というだけで値下がりしてしまうといった市場リスク。国内の株式取引の6割を占める外国人投資家たちがポートフォリオから日本株を外す場合、先物を売るという方法が採られがちです。こうなると業績の良し悪しに関係なく、まとめて売られてしまうことになります。日本株だけでなく、海外の株式や債券、不動産、ほかにも外貨やコモディティ(原油やゴールドなど原材料)など多種多様な市場に投資していれば、ひとつの市場の影響を小さくすることができるというわけです。
実際に私が公開しているポートフォリオでは日米の株式や外貨が大きく値を下げましたが、代わりにアメリカの債券と新興国株、コモディティが大きく値を上げて、損失をほとんどカバーしています。

さて、昨今の株価の下落局面では、短期での損切りや利益確定に奔走する一般投資家が多いようです。藤田さんは、そうした投資家一般の行動について、どうお考えですか?

藤田

投資家それぞれの生活環境や信念によって最適な投資手法は異なりますから一概には言えないのですが、短期間での売買回数を多くするということは、結果としてリスクを高めることにつながります(統計的なデータについては、『サバイバル・インベストメント』第4回を参照)。とはいえ、年初からこれだけ大きな変動があると、少しでも利益が出たなら確保したくなる気持ちは理解できます。ただ、そうして手に入れたわずかな利益では、投資を始めることになった目的を達成できてはいないのではないのでしょうか?
長期間の分散投資を計画する場合、ポイントになるのはセルフ・コントロールになると思います。目先の利益や損失を押し殺して動じないのは難しいことなのですが、ゆっくりと投資を行って証券市場に慣れ、セルフ・コントロールを身に付けていくことが、投資目的の達成への近道なのかもしれませんね。

売買履歴をリアルタイムで公開し、一貫した投資行動を

なるほど。では、次はブログの話を伺いたいのですが、藤田さんのブログではポートフォリオを事細かく公開されています。ブログをアップする際に心がけていることはなんでしょうか?

藤田

投資成果を(可能な限り)リアルタイムで具体的に数値化するということですね。どんなに高等な投資技術を説明したとしても、その人が実際に利益を上げていなければ信憑性に疑問を持たれると思います。ですので、私は利益を上げている時でも損失を被っている時でも、その時の結果を見ていただければ、と考えています。また個別株投資の場合は、1日のうちに大きく価格が変動しますので、その日の高値と安値で成果の後出し(儲かっているフリ)をすることが可能と考えています。投資信託やETF(上場投資信託)を用いた分散投資は数カ月ぐらいたたないと成果が見えにくいですので、リアルタイムで売買履歴を見ていただくことで成果の詐称を疑われないように心がけているつもりです。
また、個人投資家は自分で調べて考えるということが最も重要なことと考えていますので、ブログで公開している情報について質問があっても、調べてすぐにわかることについては(ヒントを書くことはあっても)なるべく具体的に書かないように気をつけています。

では、ご自身のブログを持つことの効用・利点とは?

藤田

不特定多数の方に見られている以上、一貫性のない投資行動を取らなくなることでしょうか。「サブプライム問題」「信用収縮」「リセッション」という言葉を耳にすると、どうしても売ってしまって楽になりたい気持ちがわき起こりますからね(笑)。それを食い止め、不可解な投資行動を抑止するメリットがあると思います。
そして商品名や成果を具体的に書いているので、自分の感覚で適当に運用することが許されない、ということも利点のひとつと考えています。もしもブログの読者が参考にしてしまって、結果的に大きな損失を被らせてしまうことになれば、やはり申し訳ない気持ちになるでしょうから。
また投資には正解というものがありませんので、自分の書いたことや投資行動にミスがあればご指摘いただけますし、他に良い商品があれば教えていただけるのも大変有難いことだと思っています。ちなみに、いま購入している『Templeton Global Income Fund』も、ほかの投資家の方から教えていただいた銘柄なんですよ(笑)。

ブログ

「藤田郁雄の最適ポートフォリオ」
http://blog.livedoor.jp/ginzajin/

「長期的には市場は効率的」という持論を実証すべく、2004年6月からスタート。毎月15万円を割り当て、期間は30年間の運用を目標にしている。エントリーにはポートフォリオを細かく記載し、サイドバーにチャートや推薦図書(解説)を配置するなど、シンプルで見やすいデザインも好評を博している。

プロフィール

藤田郁雄

1976年生まれ。経営者、個人投資家。大学卒業後、SIer、コンサルティング、広告代理店、制作会社を経て、IT関連の事業を展開。ITバブル期に得たオプションをリスクヘッジの一環として、オールドエコノミーへの投資に切り替え、リスクに注視して自己資産を運用する。著書に『みんなの投資』(ダイヤモンド社)。現在はニュースサイトWIRED VISIONで、『藤田郁雄の「サバイバル・インベストメント」』を連載(2008年4月末で連載終了)。

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2008/05/27UP


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