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おとなを休む日 おとなのこだわりCD
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 2008年1月 

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2008.01.30

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アレッド・ジョーンズ『永遠の歌声』
国内盤CD
発売元:ユニバーサルミュージックジャパン
品番:UCCS-1024
価格:\2,800(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の櫻井です。私の担当の最終回でご紹介するのは、アレッド・ジョーンズの『永遠の歌声』。実はこのCDを買ってきたのは私の母なんです。アレッド・ジョーンズは1980年代に「100年に一人のボーイソプラノ」と称され、活躍したソプラノの名手。当時、母は彼のファンだったそうですが、その後成長して復活したのを知らずに、たまたまこの『永遠の歌声』を見つけたそうです。CDを見るとリベラがコーラスで歌っているのと、ロバート・プライズマンが全面プロデュースしていたので、私もとびつくようにして聴きました。

アレッド・ジョーンズの声はやわらかく温かいので、嫌だと感じる人は少ないのではないでしょうか。音楽のジャンルはクラシカル・クロスオーヴァーなので、どんな音楽が好きな方にも聴きやすいと思います。残念ながらソプラノ時代のCDはほとんど廃盤になっているので、聴く機会は少ないかもしれませんが、「オー・ホーリー・ナイト」という曲では1984年に録音された若き日の彼自身とデュエットしていて、往年のボーイソプラノを聴くことができます。さすがに100年に一人の逸材という圧巻な歌声でした。

そして、このアルバムのもう一つの魅力は歌詞にあります。「I believe」という曲は彼のために書き下ろされたそうですが、「私たちの愛が地上に天国をつくることができる」という部分を読むと本当にその通りだなぁと思うのです。幼い日の夏、怪談話の「この世を憎みながら死んだ霊が復活して・・・・・・」というところが本当に怖くて眠れなかった時に、「憎しみに勝る感情は愛しかないし、愛に勝てるものはないから大丈夫よ!」と母に言われたのを思い出します。歌詞にあるように、幸せはきっと自分次第なんですよね。アレッドもチャリティーのような意味合いもあってこのCDを出したそうなのですが、そういったところも、とても共感をおぼえます。

■こちらで試聴が行えます。
http://www.universal-music.co.jp/classics/non_cla/aled_jones/uccs1024.html

★  ★  ★

さて、4回にわたって私が好きなCDをご紹介してきましたがいかがでしたか? 皆さんもきっと音楽に魂を揺さぶられた経験がありますよね。ちょっとおおげさですが、いい音楽は宇宙の流れを汲んでいるんじゃないか、なんて思っています。何か原始的なエネルギーに満ちているといいますか・・・・・・。だから、音楽を聴くうちに想像力が喚起されて、現実的な自分自身を離れ、色んなことを感じたり、考えたりするのではないでしょうか。世間では今、「癒し」「ヒーリング」といわれる音楽が注目されていますが、人は癒されて終わるのではなく、癒された後に覚醒して、今度は自分が何かを提供できる存在になっていかなければならないんですよね。私はその「覚醒」の部分に重点を置いてるんです。そういったことも含めて、リベラを始め、今回ご紹介したような音楽が私にはしっくりくるのです。


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2008.01.30 16:55:15

2008.01.22

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LIBERA(リベラ)『free』
国内盤CD
発売元:EMIミュージックジャパン
品番:TOCP-67495
価格:¥2,500(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の櫻井です。今回は大好きなリベラのアルバム『free』をご紹介します。リベラとは、イギリス・サウスロンドン在住の少年達による、ボーイソプラノのユニット。聖歌隊や少年合唱団とも違い、そのクオリティと独特な世界観は「リベラ」が一つのジャンルと言えるほど異彩を放っています。メンバーは7歳〜18歳までの少年達で構成されているのですが、変声を迎えリベラを脱退した後も、かつてのメンバーがバックで楽器を演奏したり、音響担当としてサポートしていたり、他のボーイソプラノの聖歌隊などよりも、ずっとアットホームな雰囲気があるのも魅力のひとつです。

リベラとの出会いは、ここ、ヤマハ銀座店。入社した頃に『彼方の光〜Welcome to Libera's world〜』という新譜が出たのですが、たまたま店内のBGMで流されていたのを初めて聴きました。おおげさでなく、私はこの音楽に出会うために大学まで音楽を勉強してきて、音楽関係の仕事に就いたのだと思ったほど運命的なものを感じました。それぐらい感激してリベラが大好きになってしまったんです。

今回ご紹介したアルバム『free』には私の好きな曲がたくさん収録されているのですが、特に「自由 adorums」という曲は、一日一度聴かないではいられないほど。なぜこれほどまでに好きになってしまったのか、解説書を読んで納得しました。リベラのプロデューサーであり、作曲家でもあるロバート・プライズマンは、グレゴリオ聖歌の旋律をベースに作っている曲が多いそうです。シンセサイザーやパーカッションなど現代的な楽器が古風な旋律とほどよく調和しているところや、優しくのびやかな歌声、それら全てが相乗効果となって、神経の一つひとつに染み渡るような感覚をおぼえます。リベラは美しいボーイソプラノなのでヒーリング・ミュージックとして紹介されることが多いのですが、私にとっては癒されるというよりも、むしろ生きる力が沸いてくるような、魂をゆさぶるソウル・ミュージックなのです。

『free』は2003年に発表されたので今はほとんどメンバーチェンジしていますが、このCDではベン・クローリーがとてもいいですね。その魅力は声の良さというよりも、歌が抜群に上手いところ。そのベンがソロを歌っている「いつもあなたがそばにいるから」(※「千の風になって(Do not stand at my grave)」の原詩にオリジナルの曲がつけられている)という曲を、録音当時は本当に幼かったトーマス・カリーが、昨年4月の来日公演ではソロを歌っていて、もはやベンを超えたのではというほどのトップソリストに成長していました。追いかけていたメンバーの成長ぶりを見ることができるのも、リベラならではの面白さ。実は生で聴いたリベラがあまりに素晴らしかったので、イギリスのコンサートに行こうと秘かに計画を練っているところです(笑)。ボーイソプラノは少年のほんのひとときの貴重な声なので、はかなさゆえに惹きつけられるのでしょうね。

■こちらで試聴が行えます。
http://www.emimusic.jp/libera/



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2008.01.22 18:23:24

2008.01.16

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『ベルリオーズ:幻想交響曲』
クラウデイォ・アバド指揮/シカゴ交響楽団

国内盤CD
発売元:ユニバーサルミュージックジャパン
品番:UCCG-5050
価格:¥1,000(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の櫻井です。前回から続いて、グレゴリオ聖歌にまつわるCDをご紹介したいと思います。今回とりあげたベルリオーズの『幻想交響曲』は、第5楽章「サバトの夜の夢」にグレゴリオ聖歌の有名なレクイエムの旋律、「怒りの日」が使われています。高校の授業で初めてこの交響曲を聴いた時、曲の解説で“グレゴリオ聖歌”の名前が出てきたので期待感いっぱいで聴いたのですが、グレゴリオ聖歌の古風なイメージとはうってかわって近現代的でグロテスクな印象だったので驚きました。クラシックにR指定があるとしたら、間違いなくこの曲は「18禁」でしょう(笑)。

簡単にストーリーをご説明すると、サブタイトルに「ある芸術家の生涯の挿話」とありますが、若い芸術家が恋に落ちるところから物語は始まります。第1〜2楽章は恋の激情や憧れを表現していて、続く第3楽章の「野の風景」では、芸術家が恋人を思い出しながら、憧れと不安がないまぜになっていくような描写があります。しかし、その恋が叶わないのを知って、第4楽章で彼はアヘンを飲んで自殺を試みます。死にきれず昏睡状態に陥り、なんと彼は夢の中で恋い焦がれた相手を殺してしまうのです! そして、罪を犯した自分も幻想の中でギロチンにかけられ処刑されてしまいます。ですから、第4楽章には「断頭台への行進」というタイトルがつけられています。
最終章の第5楽章「サバトの夜の夢」は、全て死後の世界でくりひろげられる宴。ひたすら悪魔的で不気味です。その中にグレゴリオ聖歌の旋律が出てくるのですが、ファゴットを4本使った編成も異様で、おどろおどろしい雰囲気にもかかわらずとても耳に残ります。そして、最後はなぜか明るい曲調になっていき、まるでひらきなおったかのような感じで終わっていきます。

ベルリオーズは23歳の時にある女優に失恋して、この交響曲を書いたそうですが、サイケデリックな幻想イメージはアヘン中毒だった彼自身の物語であるともいわれています。全体的にバリエーションに富んでいて飽きずに聴けるので、オーケストラ初心者の方にもおすすめです。「イデー・フィクス(固定楽想)」といわれる恋人を表す旋律が随所に現れるのもベルリオーズの一つの特徴。第5楽章では不気味としかいいようにない旋律に変わってしまうのですが、それを探しながら聴くのも面白いですね。ちなみに、第4楽章「断頭台〜」はすごく明るいマーチなので、私はストレスがたまっている時に聴くと、なぜかスカッとします(笑)。思い切りがいいというか、後はどうにでもなれという感じになれるんです。とてもドラマチックな展開なので、フィギュアスケートの伴奏などに使ってもいいかもしれませんね。

■『幻想交響曲』の詳しい作品解説はこちらから。
http://www.yamaha.co.jp/edu/music/classic/guide/7th/index.html


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2008.01.16 13:53:45

2008.01.10

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『グレゴリオ聖歌集』
フーベルト・ドップ指揮/ウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラ

国内盤CD
発売元:ユニバーサルミュージックジャパン
品番:UCCP-7100
価格:¥1,000(税込)

明けましておめでとうございます。今回から4回にわたってこのコーナーを担当する、ヤマハ銀座店CD売り場の櫻井千春です。今年もどうぞ宜しくお願い致します。

新しい年を迎える時には厳かな気持ちになりますよね。第1回目は新年を祝うのにふさわしい、『グレゴリオ聖歌集』をご紹介したいと思います。グレゴリオ聖歌はローマ・カトリック教会の典礼で用いられる、8〜10世紀の宗教音楽。ユニゾンで斉唱する単旋律の音楽であり、西洋音楽の源泉といわれています。ハーモニーのない単旋律の音楽はものたりないと思われるかもしれませんが、教会の響きも手伝って、ア・カペラ合唱のグレゴリオ聖歌は単旋律であるがゆえに深みのある神聖な趣があります。

私が初めてグレゴリオ聖歌を聴いたのは、高校の音楽史の授業でした。余分なものが一切ないシンプルな音楽だからなのか、聴いているうちに何か原点を見いだしたように、自分が人間である前に一つの生命体なのだということを思い知らされました。今でもその時の衝撃と感動が忘れられません。私は特に一つの宗教を信じているわけではありませんが、それぞれの心の中に神様(のようなもの)は存在すると考えています。誰しも神聖なるもの、無垢な何かを心の中に秘めているはずなのです。グレゴリオ聖歌は祈りの原型的な音楽であるがために心が洗われて、本当の自分自身に向き合えるのかもしれません。ですから、癒しの音楽であるとともに、誰にとっても普遍的なスピリチュアル・ミュージックなのだと思います。

このCDの中で特に印象深いのは、「アンティフォナ《めでたし女王、あわれみ深き母》」という高校の時に初めて聴いた曲です。厳かなラテン語の響きに、私的な感情もあいまって高校時代を懐かしく思い出します。
私はこのCDをいつも寝る前に小さな音でかけているのですが、1〜2曲聴くうちに、仕事で失敗して落ち込んだことや、電車に乗り遅れてしまってがっかりしたことなど、その日にあったつまらない雑念がさっぱりと消えていき、一日を気持ち良く終えられます。眠れない夜に聴くのもいいと思いますよ。ぜひお試しください。


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2008.01.10 11:08:04

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サークルの紹介

休日を彩る音楽を、もっと豊かに! ヤマハ銀座店のCDエキスパートと「おとなを、休む日」編集部が、独自の視点でセレクトしたCDをちょっとしたエピソードとともにご紹介します。

 
オーナープロフィール

ヤマハ銀座店 CD担当
清水あさみ

ポピュラー全般、ジャズ、J-POPを担当しています。大学生の頃からジャズ・ピアノのレッスンを始めて5年になります。 時々、ピアノ・トリオでライブハウスなどで演奏することも。友人やアーティストのライブに聴きに行くのも大好きです。


ヤマハ銀座店 CD担当
櫻井千春

協奏曲と室内楽を担当しています。
ルネッサンス、バロックなどの古典音楽が好きです。 高校時代にホームステイで行ったイギリスがとても楽しかったので、1年前からイギリス英会話を習い始めました。 独特の文化に興味津々です。


ヤマハ銀座店 CD担当
喜田麻奈美

クラシックと吹奏楽を担当しています。
売り場の仲間と仕事帰りに、よく美味しいものを食べに行くのですが、 だいぶ寒くなってきたので今度はお鍋にしようと話しています。 雑誌を見ながらあれこれ相談している時間も楽しいものです。


ヤマハ銀座店 CD担当
正岡千加子

ヤマハ銀座店は2009年3月オープン予定で現在改装中。そろそろ新店舗の全体像が見えてくるころです。有楽町駅にほど近い現在の仮店舗もいいのですが、はやく新しいお店をお客様にご紹介したいところです。
 
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