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おとなを休む日 おとなのこだわりCD
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 2007年12月 

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2007.12.27

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(C)EMI Music Japan

『上原彩子/プロコフィエフ作品集』
国内盤CD
発売元: EMIミュージック・ジャパン
品番:TOCE-56017
価格:¥2,800(税込)

こんにちは。今年最後の「オススメCD」は、「おとなを、休む日」編集部から、クラシックピアノのCDをご紹介したいと思います。みなさんご存知の通り、上原彩子さんと言えば、2002年6月、「第12回チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門で、女性として史上初の第一位を獲得した(日本人としても初の第一位!)、日本クラシック界の“スター”です。以来、着実に“世界の彩子”の道を歩んできた彼女が、12月19日に3枚目の作品として発表したのが、プロコフィエフの作品集であるこのアルバム。「『ロメオとジュリエット』より10の小品」、「ピアノ・ソナタ第7番(戦争ソナタ)」、「つかの間の幻影」(第1〜20曲)の3作品で、録音は2007年10月、ロンドンのアヴィ・ロード・スタジオで行われました。

ちょっとだけ解説すると、プロコフィエフは1891年生まれ。前衛的な作風で20世紀の音楽に多大な影響を与えた作曲家です。独特の不協和音や複雑なリズムを使った作品が多く、たとえば『ロメオとジュリエット』の「モンタギュー家とキャピュレット家」(このCDにも収録されています)などは、聞いたことがある人が多いでしょう(ちょっと前に携帯電話のCMなどで流れていた、重苦しく、不吉で、人を食ったような雰囲気の曲です)。

実はこのCDが発売される直前、編集部は上原さんと直接お会いして取材することができたのですが(インタビューは来年2月初旬に、ウェブ版「おとなを、休む日」の、「あの人の、休日」で公開の予定です!)、上原さんはその時、「(ピアノを演奏する時は)自分の中からいろんな感情がわいてこないとだめなんです」とおっしゃっていたんです。そんな上原さんの言葉を凡人なりに咀嚼してみたのですが、要するに、たとえばプロコフィエフの作品を弾く時、「ここはプロコフィエフは悲しい気持ちを表現してるんだろうなー」となんとなく想像して弾くだけではなくて、上原さん自身が本当に心の底から「悲しい気持ち」でいっぱいになって演奏している、ということなんだろうと思うのです。

それが、このCDを聴くと、実によくわかるんですね。特に、ピアノ・ソナタ第7番は(第二次世界大戦下である1939年から42年にかけて書かれた)、本当に激しく劇的な作品で、上原さんが奏でるピアノの音は、そんな感情の高ぶりに満ち満ちています。フォルテッシモの力強い連打には、聴いているだけで、こちらの胸がドキドキしてきてしまいました。時にはその緊張感のあまりの高さに、全身が固まってしまうほど(大げさじゃないです)。一方、「つかの間の幻影」の第1曲の冒頭部分のような、緩んだ、柔らかなピアニッシモのフレーズなどは、まさに胸にしみわたるようで、優しく、清らかな感情にあふれていました。

要するに、このアルバム、作曲したプロコフィエフも、演奏する上原さんも、そして聴く人も、まさしく文字通りの真剣勝負! なのです。はっきり言って、気軽に楽しく、くつろいで聴くたぐいのCDではありません。みなさんも、できれば大きめの音量で、真正面から上原さんの演奏に向き合ってみてください。



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2007.12.27 18:46:44

2007.12.19

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『オーラ・クリスマス〜天使の贈り物』
国内盤CD
発売元: EMIミュージック・ジャパン
品番:TOCP-70381
価格:¥1,800(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の喜田です。もうすぐクリスマスですが、皆さんはどのようにお過ごしのご予定ですか? クリスマスは一年で一番楽しい時期ですよね。特にこの銀座界隈は、11月後半から街路樹がライトアップされたり、ファッションビルが華やかにデコレーションされたり気分も盛り上がります。そこで今回は、クリスマス・シーズンならではの新譜2枚を、女性ヴォーカルに注目してご紹介したいと思います。

1枚目は『オーラ・クリスマス〜天使の贈り物〜』。現代のニュー・スタンダードを集めたこの「オーラ」シリーズはとても人気があり、ご存じの方も多いと思います。今回のクリスマス・アルバムにはヴォーカル曲が多く収録されているのですが、どのアーティストの歌声も透明感があって、まさに聖なる歌声。聴いているうちに心が落ち着いてきて癒されます。特に1曲目のサラ・ブライトマンは、冬の澄んだ空気の中へどこまでも深く響いていくようです。2001年に発売された彼女のアルバム『アヴェ・マリア〜サラ・ブライトマン・クラシックス』は私も好きな1枚。きっとこの『オーラ・クリスマス〜天使の贈り物〜』もクリスマス・シーズンだけでなく、心地良い歌声がいつでも心を潤すに違いありません。

■こちらで試聴が行えます。
http://www.emimusic.jp/st/compi/aura/aura_christmas/

★ ★ ★ ★ ★

cd023-1.jpeg

『クリスマス・ソングス』
国内盤2枚組CD
発売元:ソニーミュージック インターナショナル
品番:SICP-1600
価格:¥3,150(税込)

2枚目は、マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」やワム!「ラスト・クリスマス」、ジョン・レノン&ヨーコ・オノ「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」などの人気曲が収録された『クリスマス・ソングス』。38組のアーティストが歌ったクリスマス・ソングを集めたポップなコンピレーションアルバムです。特に注目したいのは、大御所と実力派若手の女性ヴォーカリストによるクリスマス・ソング対決。60年代にアイドル的存在だったダイアナ・ロスが「ウィンター・ワンダーランド」をファンタジックなムードで歌えば、21世紀のアイドル、ヒラリー・ダフの「ジングル・ベル・ロック」は明るくてフレッシュ。ケイト・ブッシュがアコースティック・ギターで大人の魅力をアピールすると、フィオナ・アップルはジャズ・アレンジの「フロスティ・ザ・スノーマン」にのせてブルージーな歌声を聴かせるという趣向。70年代ソウルの歌姫、グラディス・ナイト&ザ・ピップスのダンサブルなナンバーなども収録されていて、きっと知っているアーティストを聴いているうちに、新しい1曲もみつけていただけると思います。

■こちらで試聴が行えます。
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=SICP-1600

★ ★ ★ ★ ★

余談ですが、このシーズンに個人的に聴きたくなるのは、やっぱりジョン&ヨーコの「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」。こういう世界情勢だからこそ、ジョン・レノンの平和への想いが深く伝わってくるようです。このようなクリスマスの曲は楽譜も出ていて、私の家にあったりもします(笑)。 街のどこかに流れているので、クリスマスの気分にのせられてピアノで弾いてみたくなるんです。今回ご紹介した2枚のうち、『クリスマス・ソングス』はパーティでワイワイ過ごす時に、『オーラ・クリスマス』はしっとりと大切な誰かと過ごしたい時のBGMにと、気分で選んでみてはいかがでしょうか。それでは、素敵なクリスマスをお過ごしください。


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2007.12.19 18:12:20

2007.12.12

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辻井伸行『debut』
国内盤2枚組CD
発売元:エイベックス・クラシックス
品番:AVCL-25178〜9
価格:¥3,000(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の喜田です。若手の男性ピアニストをご紹介している第3回目は、辻井伸行さんです。ご存じの方も多いかもしれませんが、辻井さんは目が不自由というハンディを背負いながらとても早くから活躍されていました。2005年の第15回ショパン国際ピアノコンクールで「批評家賞」を受賞したりずっと気になる存在だったので、10月24日に発売されたアルバムを早速聴いてみました。

1曲目が始まって最初のフレーズを聴いた時、そのピアノの音の多様さ、音色の豊かさに胸が打たれました。録音されたピアノの音が、こんなにも表情豊かに聴こえてくるものなのかと感激して・・・・・・。音色もタッチも、本当に胸に染みてくるようなのです。

2枚組のうち、CD1[CLASSICAL]は得意なレパートリーを集めたもので美しい旋律の曲が多いのですが、ショパンの「英雄ポロネーズ」のようにスケールの大きい勇壮な曲も辻井さんの色が活かされた清々しい演奏であり、響きの中に潔さがあります。例えば、フォルテのような大きくアピールする部分でも、音の一つひとつに神経をはらって演奏しているように感じました。このCDをかけると、私はいつもスピーカーの前でじっと聴き入ってしまうのですが、録音された音でもこれほど心が昂ぶるのなら、生の演奏はどれぐらい胸に響くのでしょうか。ぜひ辻井さんのリサイタルにも行ってみたいと思っています。

CD2[ORIGINAL]はオリジナル楽曲を集めて構成されています。雑誌に載っていたインタビューを読むと、セーヌ川の川下りや高尾山に登った体験、そして、日常のふとした場面で感じたものから作曲しているそうです。このオリジナルの楽曲にも辻井さんらしい美しい旋律が散りばめられています。「川のささやき」などは優しいメロディーときれいな音色の曲ですが、目を瞑って聴いていると春の小川が滔々と流れていくところが浮かんでくるようです。きっと感受性が強くて、自然の姿そのままに、ご自分の感じ取ったとおり演奏できるのでしょうね。すでに数々の経歴をお持ちの方ですが、まだ音大の学生という若さなので今後どんな自作が増えて、どんな演奏をされるのかとても楽しみにしています。

■辻井伸行さんの公式HPはこちらです。
http://www.nobupiano1988.com/

さて、3回にわたって注目の若手ピアニストをご紹介してきましたがいかがでしたか?
来週はクリスマスにおすすめのCDをご紹介します。


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2007.12.12 17:02:23

2007.12.05

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MAKSIM(マキシム)『ザ・ピアノ・プレイヤー』
国内盤CD
発売元:EMIミュージック・ジャパン
品番:TOCP-67152
価格:¥2,500(税込)

こんにちは。ヤマハ銀座店CD売り場の喜田です。若手の男性ピアニストをご紹介している第2回目は、クロアチア共和国出身のピアニスト、マキシムです。彼はイケメン・ピアニストとして紹介されることも多いのですが、クラシックの基礎をしっかりと勉強したそうで、テクニックに支えられたスケールの大きいピアノが魅力です。

この『ザ・ピアノ・プレイヤー』は、クラシックとポピュラーを融合させた「クラシカル・クロスオーヴァー」というジャンルの音楽です。例えば、バッハの「トッカータとフーガ」やショパンの「革命のエチュード」などのように、誰もが聴いたことのあるクラシックの名曲を爽快なエレクトリックのビートにのせることで、ポピュラーミュージックとして楽しめるアレンジに仕上がっています。私自身、クラシック・ピアノを大学までやっていたのですが、このCDを初めて聴いた時は、自分も弾くことのある曲がまったく違うイメージになっているのがとても新鮮で、素直にカッコいいなと思いました。エレクトリックな伴奏の上にクラシックのメロディーがそのまま活かされているのが心地いいのです。このほか、何枚かアルバムが出ていますが、新譜が出るたびに「クラシックのあの名曲がどんな風にアレンジされているのかな?」と楽しみに聴いています。

マキシムは190センチ近い長身だそうですが、その体躯にふさわしく男性らしいダイナミックな演奏スタイル。だから、グリーグ作曲「ピアノ協奏曲イ短調」やラフマニノフ作曲「パガニーニのラプソディ」などの選曲も彼にあっていますね。その卓抜なテクニックとスケール感によって、ポピュラーミュージックでありながら、クラシック・ピアノの良さを感じさせる新しい1枚になっていると思います。また、このアルバムには作曲家のトンツィ・フーリッツィが提供したオリジナル楽曲が何曲かありますが、私はその中でも「クロアチアン・ラプソディ」という曲が好きです。それで、時々、ふとこのアルバムが聴きたくなるんです。民族色があって郷愁を誘うしっとりとしたメロディーは、晩秋にぴったりではないでしょうか。

■マキシムの公式HPはこちらです。試聴も行えます。
http://www.emimusic.jp/maksim/


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2007.12.05 18:09:42

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サークルの紹介

休日を彩る音楽を、もっと豊かに! ヤマハ銀座店のCDエキスパートと「おとなを、休む日」編集部が、独自の視点でセレクトしたCDをちょっとしたエピソードとともにご紹介します。

 
オーナープロフィール

ヤマハ銀座店 CD担当
清水あさみ

ポピュラー全般、ジャズ、J-POPを担当しています。大学生の頃からジャズ・ピアノのレッスンを始めて5年になります。 時々、ピアノ・トリオでライブハウスなどで演奏することも。友人やアーティストのライブに聴きに行くのも大好きです。


ヤマハ銀座店 CD担当
櫻井千春

協奏曲と室内楽を担当しています。
ルネッサンス、バロックなどの古典音楽が好きです。 高校時代にホームステイで行ったイギリスがとても楽しかったので、1年前からイギリス英会話を習い始めました。 独特の文化に興味津々です。


ヤマハ銀座店 CD担当
喜田麻奈美

クラシックと吹奏楽を担当しています。
売り場の仲間と仕事帰りに、よく美味しいものを食べに行くのですが、 だいぶ寒くなってきたので今度はお鍋にしようと話しています。 雑誌を見ながらあれこれ相談している時間も楽しいものです。


ヤマハ銀座店 CD担当
正岡千加子

ヤマハ銀座店は2009年3月オープン予定で現在改装中。そろそろ新店舗の全体像が見えてくるころです。有楽町駅にほど近い現在の仮店舗もいいのですが、はやく新しいお店をお客様にご紹介したいところです。
 
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