サークルの紹介
生と死が混在し、不条理で退屈な素晴らしき世界
そんな…
隙間から照らす
「希望」という名の光
そばにいて欲しい
オナソラは
「ありふれた現実」
「ありふれた空」
「大人未満」
テーマ・キーワードにした
小説(駄文)
綴る、短い文章の題名は
様々なアーティストの...
2008年11月
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照木さんが私の事を知っていたのは、おそらく、童夢がたれ込みをしたからだろう…
けれど、私が話した自分の過去の話の中には、幾度となく「童夢」が登場してきていた
照木さんは、実の弟の話を客観的に聞かされていた訳で、どんな心境だったのだろうか…
それを思い出すだけで、私は恥ずかしくて、穴があれば入ってしまいたかった
照木さんが帰った後で、私と童夢が一年ぶりの再会を果たしていることは紛れもない事実であるし、こうなることを照木さんは考えていたのかもしれない…
照木さんのシナリオ通りだとしたら、私はまんまとはめられている…
私は、だんだんと回りが見えるようになってきていた
「童夢。本当に久しぶり。しばらく見ない間にずいぶんとカッコよくなったじゃん」
冗談を言えるほど、私は落ち着きを取り戻していた
「はは。ありがとう」
童夢は、嬉しそうに顔を赤くしていた
2008.11.27 13:44:52
目の前に現れた童夢に、私は頭がついてこなかった
迂濶にもタバコの灰が、綺麗な形のまま机に落ちていた。それに気付いたのはだいぶ時間が経ってからであった
「相変わらず、お前はメチャクチャ可愛いよな…。かれこれ一年ぶりぐらいかな…?」
童夢は、頭が真っ白な私に構わず淡々としゃべっていた
童夢は、マスターに何やら話してから、私の目の前まできた
「ほれ、美香。もう店じまいだから行くぞ」
「どうして…」
童夢は怪訝そうな顔をして私を見た
「どうして、童夢と照木さんは知り合いなの?」
童夢は、胸ポケットからラークを取り出し、口にくわえた
静かに火をつけ、童夢は大袈裟に煙を吐き出した
「美香。知り合いもなにも、翔子は俺の姉貴だわな…」
「えっ!」
思わず呟く
ようやく私の思考回路が動き出した
2008.11.26 23:29:39
静かにジャズが流れている…
私は照木さんが頼んだ迎えの人を静かに待っていた
タバコはあと1本になり、いつ最後の1本を吸おうかもて余していた
やがて間もなく
静かに入り口が開くと、短髪にひげ面の大男がのそりと入ってきた
「ちわ。旦那!お嬢さんのお迎えにあがったんですが…」
マスターは、大男の肩を叩き、
「久しぶりだな。あんたはちっとも照木には似とらんな」
そう言いながら大笑いしていた
私はお迎えの人になめられては困ると思い、慌てて最後のタバコに火をつけた
止めどなく立ち込める煙に視界がぼやけていた
大男は笑いながら
「おうおう美香。早く帰るぞ!」
ん?
何で、私の名前を知ってるんだろ…
ぼやけていた視界が晴れると
童夢が笑いながら立っていた
2008.11.26 23:07:50
「いつでも大丈夫だから、悩みがあったら相談してね」
照木さんは私に笑って手をふると、マスターに挨拶をし、店から出ていった
何だか、午後のティータイムのはずが、夜まで続き、私はその間、現実世界から離脱していたようだった
静かになった店内では、マスターがカップを並べていて、イチゴちゃんは、すでにこの店内にはいなかった…
また静かに流れはじめた時間は時が流れるにつれて、イマという現実の記憶が、さっきまでの過去の記憶を静かに上書きしていった
マスターは、目の前で散らかっていたワインやおつまみ(お菓子)を下げてくれていた
「美香ちゃんも、もしよかったら、また来てください。私もイチゴも、こんな素敵なお姉さんがくると、嬉しいからね」
マスターは、心から笑い、
2008.11.20 13:45:23
照木さんは私に携帯番号とメールアドレスを書いたメモを渡してくれた
私も同じように自分の番号とアドレスを名刺に書き綴り、渡し返す
「私もそろそろ帰るかな…。私といわしくんはよくこの店に来るから、美香ちゃんも時間がある日で良ければ通ってね」
照木さんは大きく伸びをしてから、一枚諭吉を私の目の前に置いた
私は、息を呑んで、諭吉を見つめた
「私は、これから担当者との打ち合わせで、中野まで行ってくるの…。本当は自分の車で、美香ちゃんの家まで送れれば良かったのだけれど…」
照木さんは、頭を下げて謝っていた
「照木さん。これは、いただけないです!私たちはもう友達なんだから、気遣いは無用ですよ」
照木さんは、にこにこ笑いながら
「そうね。私たちはもう友達だもんね…。では、悪いけれど、このお金は、迎えに来る人へ渡してあげてもらえるかな…」
照木さんは、私が一人で帰るのを心配して、家まで送ってくれる人を既に頼んでくれていたようであった…
2008.11.18 12:40:06
照木さんは、静かに呼吸をしてから
涙を拭い、笑顔で笑った
「私の話は、また、時間のあるときにしましょう。だって私達は、もう友達なんだもんね」
嬉しかった…
何もなかった日々に、偶然入った喫茶店で、偶然出会った私達は、いつしか友達になってしまったまるで無色透明な水に、一滴の色が加わったように、緩やかに私は、色づき染まっていく…
これからも、私は長く照木さんと友達でいたいと、心から願った
2008.11.12 12:44:38
照木さんは、走り去って行ってしまった、いわしをぼんやり眺めていた
「彼はいつも、あんな感じなのよね…」
酒の力もあってか、照木さんは、私に対して気楽に話してくれていた
私はタバコをくわえて
「照木さんは…、真琴さんのことが、好きなんですね」
私は呟いていた
照木さんは、静かに笑っていたが、複雑な表情をしていた
「どうだろう…。昔はそんな感情はなかったし、今でも仕事の相談役として、なにかと一緒に過ごすことも多いかな…。私も正直、今の自分の気持ちはよく分からないのよ」
照木さんはメガネを静かに置き、うつむいた
彼女の長い睫毛からは、滴が滲み出てきていた
叶わない恋
叶えられない恋
その曖昧な理由を照木さんは口には出さずに…
2008.11.10 00:17:10
どれくらい時間が経ったのだろうか
意識していなかったので、時間は容易く流れていた
いわしさんは、タバコを揉み消し、時計を見ながら、呟いた
「美香ちゃん。今日はありがとう。俺はそろそろ帰るわ。新宿から出る高速バスに乗らないといけないからさ、明日から松本で7連勤なんで…」
いわしさんは、マスターに挨拶し、喫茶店を飛び出していった
私は彼に色々聞きたいことがあった…
けれど、私は彼と会うことはもうないような気がしていた…
私の憧れの照木さんがいなかったら、出合うことのない出会いなんだなと今更ながら思っていた
2008.11.09 23:59:58
私たちはお互いの他愛ない話をして、お互いを知り合い、盛り上がった
私はふと疑問に思ったので、いわしさんに聞いてみた
「いわしさんは今、何処に住んでるのですか…」
いわしさんはタバコの煙を吐き出しながら、
「ん。俺は長野県に住んでるんだ。まだ、小説と同じようにスーパーで、しぶとく働いているわけだよ」
聞くところによると、いわしさんは、平日の休みに長野から高速バスでここまで来ているそうだ…
この喫茶店には、光さんの両親とイチゴちゃんが住んでいる
それで、翔子さんとの仕事の打ち合わせついでに、この店を利用するようである…
光さんが残していったモノは大きく、今もこうして、光さんを取り巻く人々が集まっている
私はその輪の中にいた
まるで、私もその小説のキャラクターのように…
2008.11.04 13:45:55
真琴さんは、こちらを見ずに喫茶店から見えるぼんやりとした灯りを眺めていた
照木さんは、涙を拭いたあと、私と真琴さんにワインを注いだ
ゆらゆらとグラスに注がれるワインのように、私の心も満たされていった
私は会釈をし、聞いた
「私の話はこんな感じです。自分の話を尊敬する人に話すのは、勇気が入りましたが、話してみると、以外に喋れて、話終えたら、私は何だかヒトリじゃない気がします…」
照木さんは笑いながら、「ありがとう。私も、美香さんの話を聞いて、自分の価値観や考え方を考えさせられたわ。ちなみに、私は翔子で良いよ。となりのは真琴だけど、「いわし」って呼んであげて…」
その一言で、遠かった距離が縮まった気がした
私は嬉しい気分に浸っていた
2008.11.03 23:00:02
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