同ジ空ハ茜色
オーナーオーナー:いわし   メンバー数メンバー数:8人   最近1週間のメッセージ数:8通
サークルの紹介

生と死が混在し、不条理で退屈な素晴らしき世界
そんな…
隙間から照らす
「希望」という名の光

そばにいて欲しい


オナソラは
「ありふれた現実」
「ありふれた空」
「大人未満」

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小説(駄文)
綴る、短い文章の題名は
様々なアーティストの...

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1
From:  いわし

「私と父さんが籍を入れてから、二人で、小銭を貯めてきたものよ…。本当はこんなね、タイミングじゃなくて、美香がお嫁に行くときに、渡してあげたかったんだけど」
私は、しっかりと二人を見つめた
怒りなんて、既に通り越していた

下を向いたら、涙がこぼれてしまうから、私はしっかりと前を見つめた

これからのこと

このお金の使い道

とても、とても
深い深い、「愛」と云う名の優しさ

本当なら、このお金は、私ではなく、父さんに差し出すべきもの…

私は受け取れる価値のある人間か?

私はバイトをやっているため、この「お金」の重みは、嫌でもわかる

私は嘆き、他の温かい幸せな家族を羨んだが、

本当の温かい家庭は、今まで隠れていただけで、すぐそばに在った


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2008.09.04 12:39:05

From:  いわし

母さんが両手を使い、居間に戻ってきた

私たちが今住んでいる家は、古民家で廊下が狭いため、家では母さんは車椅子を使わずとも、家中を走り回る手すりに捕まり、生活できる環境である。

それは、最近になって母さんの足が回復してきたからなのだけれども…

母さんはゆっくりと車椅子に座り、私に小さな紙を手渡した
「美香!これは私と、父さんからよ…中を見て」
私はそれを触った瞬間に、何だかわかった

橙色の紙を開けると、私名義の通帳が入っていた
私は恐る恐る中を見た。
あれだけ金に苦労してきたはずなのに、この通帳には70万圓入っていた…
「えっ…。どうしたの?これは」

通帳を持つ手は震え、聞きたい言葉もなかなか、口から出てこなかった


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2008.09.04 12:38:20

From:  いわし

私は居間で父さんと二人きりになった。
私は案内書をペラペラとめくりながら、父さんに聞いた。

「私、大学なんて行かないから、こんなものは要らないよ」

名一杯見栄を張る。

「美香。俺はお前の足枷かもしれないが、お前の進む道を諦めさせたくはない。これは、母さんも同じ気持ち…。お前が勉学に励む間、いや、お前が今以上に立派に独り立ちするまでは、俺たちに甘えなよ…。そうでもしなきゃ、父親としての面子がたたない」

父さんは真剣に言っていた

私は葛藤した

「父さん。あと借金はいくら?」

私は恐る恐る聞いた…

父さんは顔を真っ赤にして、一瞬顔を強ばらせたが、タメ息をついて、金額を教えてくれた


まだまだ
まだまだ

先は長い…



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2008.09.03 12:39:16

From:  いわし

父さんは、私に封筒を渡した。私は無言で受け取り、ガサガサと封を開けた

中には、私が進学を決めていた大学の奨学金の案内書だった

「私も母さんも、今は自分の生活と借金で手一杯なんだ。母さんから聞いたけど、美香お前、猛勉強して指定校の枠をもらえたそうじゃないか…」

父さんは初めて嬉しそうに笑った。

「対したことじゃないわ。けれど、私は大学に進学しないで働くつもりだし」

私は嘘をついた

本当は大学に行きたかった…

「美香。あんたは私に似て、強がる娘ね…。この際だから私も美香に渡さなきゃ」

母さんはゆっくりと立ち上がり、手すりを掴んで奥の部屋へと行ってしまった


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2008.09.03 12:37:52

From:  いわし

父さんは、私に頭をさげ、私を見ずに母さんに言葉を求めた

母さんは、涙ぐむ父さんの肩を叩いた

「とおさん、今は住み込みで石川県の市場で働いてるの。まだまだ、時間はかかるけど、私は気長に待つわ…」

母さんは、私に相反するように優しかった

もともとは自分で借りたお金ではないし、私たちは、その不幸を突然背負わされてしまった

それだけのこと…。わかっているけど、父さんを許せない自分がいた…

「美香。お前には本当に迷惑をかけてるよ。それでも、父さん頑張るから美香は、大学にいってやりたいことを学んできなさい」

父親らしい、発言に私は冷静さを取り戻しつつあった

金がないのに大学にいける訳もない…

父さんは何を考えているのかわからなかった


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2008.09.02 20:58:32

From:  いわし

私は、母さんを残して大学に進学するのを躊躇っていた日の夜。父さんは、普通に帰ってきていた。

母さんは、帰ってきた父さんを責めたりはしなかったが、私は激怒した

「くそ親父!今までどこにいたんだよ」

私の第一声は怒りがこもっていた

久しぶりに父さんと話そうとしたが、聞きたいことよりも、つもりにつもった怒りが先に爆発してしまった

「母さんや美香には迷惑をかけてるよ…。本当にすまないと思っている」
父さんは泣きながら私と母さんに謝った

そんな謝ったって、今の私の怒りは収まらない

父さんは頬がこけ、疲れた顔をしていた。

私はそれに気づいたが、完全に怒りが先走り、冷静さを完全にうしなっていた


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2008.09.01 13:38:13

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