サークルの紹介
まだ知られていないポルトガルの魅力をお伝えします。
今回は、リスボンとその周辺およびアレンテージョに行ってきました。
2008年12月
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「悠久の海 郷愁の邨 リスボン・アレンテージョをゆく」
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レコンキスタの完了で、国内の経済が大きく進展した。軍事力による略奪経済から、生産と商業の経済に発展する。貨幣が広く流通して農村も栄え、南部が拓けてくる。ここから首都がコインブラからリスボンに移ることになる。
ミーニョ川・ドーロ川間には貴族や教会の荘園が広がり東伸する。ドーロ川・テージョ川間には、平民主導の防衛力を持つコミュニティが大きくなる。国王が領主として新たに植民することで土地が開墾されていく。どちらの村もコンセーリョと呼ばれる共同体である。
テージョ川以南は、国王から譲渡される形で騎士団領が広がっていく。テンプル騎士団(ベイラ・バイシャ、モンデーゴ川以南)、ホスピタル騎士団(アルト・アレンテージョ)、カラトラヴァ騎士団のちのアヴィス騎士団(エヴォラ周辺のアレンテージョ)、サンティアゴ騎士団(セトゥーバル)などがそれぞれの土地を経営して大土地所有制の基礎を固める。
海外との交易がめざましく拡大したのもこの時期である。
古くから、ポルト、リスボンの港はフランドル(いまのオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部。フランダースと同意)やイギリス各地と交易を行なっていた。ワイン、塩、コルク、ドライフルーツなどが輸出品であり、輸入品は毛織物、武器、豪奢品である。干鱈も北欧からの魅力ある品である。
交易商人たちは商業ブルジョワジーとして一大勢力となる。国王も免税や造船の優遇(木材がタダ)などで保護した。ジェノバ商人が進出し始め、ブルジョワジーと対立しながらも、優れた造船技術や航海技法や操軍術を生かして、ポルトガル海軍の創設に大きく参与した。海商王国はここに萌芽する。
光が一気に翳る時がきた。
1348年秋、黒死病(ペスト)が全欧を覆った。ポルトガルでも人口の3割以上が亡くなったといわれる。生産人口の減少で労働賃金が上昇、小作農の都市流入が起き、農村が疲弊する。賃金は上昇したがそれ以上のインフレが襲い、都市生活者も困窮する。
地主は病気や死の恐怖から、土地を教会や修道院に寄進する。結果、国庫の税収が大きく減ることになる。増税あるいは悪貨鋳造という泥濘に嵌り込み、全欧が不況・社会不安という負の循環を始めた。
ここで打開策を焦る王の失政で隣国を巻き込む内戦が起きる。その結果、まるで目のなかった青年王子がクラウンを戴くことになる。
翳ったポルトガルに再び明るい光明がさしてきた。その光は、中世の暗黒を閉じて、近世の扉を開ける強力なエネルギ―を持っていた。


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2007.02.07 19:38:20
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