カジュアル哲学
オーナーオーナー:和寇の末裔   メンバー数メンバー数:13人   最近1週間のメッセージ数:5通
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 従来の思弁的哲学を踏まえながら、日常の諸身辺の問題について、哲学的考察を加えようとするサ−クルです。いわば普段着の哲学です。

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3なくならぬパニック症候群
 十数年前の第二次石油ショックの際に、「トイレットペ−パ−がなくなる」というデマが飛んで、全国の主婦がトイレットペ−パ−を買いあさりに走った、という事案があった。大衆というものは、些細な不安情報でもパニックに陥るのである。
 「恐慌」という文字がその心理を表わしていると思う。人間が、不安にかられそうな情報に刺激されて、不安に戦き、恐れ、慌てて、パニック状態になって、行動するのである。それが「パニック症候群」である。
 こういう人間の心理は、アプリオリのものであって、治せるものではないことは、20年来続いており、その被害額も更新され続けている「振り込め詐欺」の繁盛振りをみても分かるのである。
 銀行や証券会社が倒産した、さあ金融恐慌がくるぞ、急いで預金を下ろさないと大変だ、株は売りが殺到して暴落する、株券はただの紙切れになってしまうぞと、忽ち「取り付け騒ぎ」が起こる、株は売り一方で売買停止になる。
 これが連鎖反応を起こして、世界中に拡大する。銀行は資金難になって貸し出しを中止する。銀行同士も信用不安に駈られて、相互融資はしなくなる。こして金融機能が不全になる。経済の血液である資金の回転が止まっていしまうのである。
 「パニック化」は災害でも経済行動でも人間には付きまとうものである。
 つまり、「大恐慌」は、今後とも繰り返されるのである。
 寺田虎彦ではないが、「地震と大恐慌は忘れた頃に襲来する」のである。


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2008.11.30 08:27:42

2マネ−ゲ−ムの野放しは止められない
 大金持ちと産油国の余剰金が、実物経済からマネ−経済に軸足を移したアメリカの投資ファンドに集中するだけでなく、膨大な年金資金や保険料資金が、高利の匂いを嗅いで、集まってくる。それを元手にレバレッジ手法で何十倍にも資金を膨らませて、原油、住宅をはじめ、大豆、とうもろこしなど食料品に至るまで手当たり次第に投機や複雑怪奇な証券化が行なわれているのだ。
 それが全く野放しにされていことが、今回の世界的金融危機を招いたのである。
 その反省として、開催された08年11月の20ヶ国首脳会議でも、それらのマネ−ゲ−ムに対する法的規制対策は全くなく、ただ監視強化と情報透明化のみが決議されたら過ぎない。
 この対策は、80年前の1929年の大恐慌のときに、ル−ズベルト大統領が取った「ニュ−ディ−ル政策」と基本的には同じであり、それが有効に機能しなかった事例を今度も繰り返すことになるのであろう。
 80年前と違って、現代社会は、グロ−バル化、新興国の台頭、ITネット化によって、世界の金融市場の動きは、より広範に、より早く、より複雑化され、オンタイム化されているのだ。
 それを牛耳っているのが、アメリカではマイナ−人種ながら、政治力でも経済力でも、格段の力を持っているユダヤ人なのだと思う。
 それらを考慮に入れると、こんな対応で、ヴェニスの商人顔負けの連中が息を潜めるとは到底思われない。またぞろ、マネ−ゲ−ム合戦をおっぱじめるに違いないのである。
 
 


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2008.11.29 16:45:49

・金融危機の本質
 このままで行けば、今回のようなあるいは今回ほ上回る金融危機、金融恐慌が再三再四世界を見舞うことになるであろう。そのたびに世界経済は大混乱をおこす。今回の金融危機では、世界全体で550兆ドルの損失を蒙ったと言う計算もあるのだ。
 バブルやバブルの崩壊、金融恐慌は、人間のあくなき貪欲への仕返しである、なとどと言われるが、これは全く無意味なコメントである。
 人間は、本来貪欲なものであり、それを消去することは不可能だからだ。「もっと賢明に立ち回れ」といても、今回のような金融恐慌、投機による原油の暴騰と下落による経済大混乱といった現象はなくならないであろう。その理由は五つある。
 1資源由来の富の偏在
 先進国、新興国が経済成長を競っている今日の世界では、経済活動のエネルギ−として争奪の的になっている石油資源こそが、最大の富であろう。その石油資源の分布は、地球上に偏在している。需給は逼迫しており、石油は常に高騰含みで産油国には莫大なカネ余り現象が生じている。このカネは利潤を求めて投資ファンドに流れ込み、投資ファンドは、金融工学を駆使して、この巨額な元手を何十倍にも膨らませて、投機資金として運用する。こうして、マネ−経済が実態経済とは別個に一人歩きをする。それが物価の暴騰や金融危機を引き起こすのである。その震源地がアメリカなのだ。
 しかし、この資源の偏在はどうにもならない「与件」なのである。
 


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2008.11.28 07:44:27

08年11月、これが世界恐慌にまで発展することを恐れたブッシュは、主要7ヶ国の他、新興国を含めた20ヶ国の首脳を集めてワシントンで、金融危機に関する拡大20ヶ国首脳会議開催した。
 その主要議題である、金融市場改革に関する宣言で「規制当局間の国際連携の強化」「複雑な金融商品の開示拡大」「核付け会社の強力な監督」「IMFなどへの改革の促進」などの対策方針が挙げられてはいるが、これらはすべて、ずばり規制するものではなく、監視強化のみである。
 これでも、一歩前進とは言えるが、非力な国際的取り決めに過ぎず、国内法でぴしっと取り締まるものとは異なり、これだけでは、金融危機を予防することは到底できまい。またまた、後手に回るだけではないか。
 投機ファンドにとっては、金融工学を駆使して、こんな目の粗い網の目を潜るくらいは簡単であろう。
 グリ−ンスパンは、「100年に一度の大津波だ」と地震災害のようなコメントをしていたが、強欲に根ざした悪知恵の塊である投資ファンドに裏を掻かかれれば、次の金融危機に見舞われるまでには、10年も掛らないのではなかろうか。
 80年前の「大恐慌」の時代とは、通信技術も通信スピ−ドも、運用される資金量も、グロ−ジル化の度合いも格段に違うのであることを考えれば、「100年に一度」というのは「100年来なかったこと」というだけで、100年というのは、今後の金融危機発生頻度の目安には到底ならない、と考えねばならないであろう。
 アメリカが世界経済の牽引役を努め続けられるかどうかは、甚だ疑問とせざるを得ないのである。


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2008.11.27 16:21:16

・マネ−経済に軸足を移した米国
 戦後の日本は、アメリカからの技術導入、提携などを通じて日本のもの造りの足場を固め、次第に繊維、家電、オ−ディオ、造船などの産業でアメリカを追い抜くいて来た。昨今では、自動車でも本家アメリカを抜きまじき勢いである。
 後発国の産業は、先発国の産業に比べて、設備は新しいし、人件費は安いから、資本と品質、技術力が伴えば、先進国産業を追い越すことは難しくはないのである。
 こうして、日本はアメリカに追いつき、いくつかの産業ではアメリカを追い抜いてきたのだが、このような、アメリカと日本との関係は、日本と韓国、台湾、中国との間でも同じような経緯を辿ることになってきているのである。
 しかし、日本の場合は、後発国が台頭する傾向が見えてくると、一般的な普及品、標準品については、労務費の安い台頭国へ生産拠点を移転し、国内ではより付加価値の高い製品を開発し、それにもの造りを特化する、という形で切り抜けてきているし、将来もその方向を維持してゆこうとしているのである。
 しかし、アメリカの行き方は違った。アメリカは、もの造りを捨てて、IT、金融工学、グロ−バル化を背景に、マネ−経済にその軸足を移す方向を選択したのである。
 このマネ−経済が「民間任せ」「規制なし」「監督なし」「情報不透明」というなかで、独走したことが、08年の金融危機を生んだののである。


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2008.11.23 07:55:55

「GMが潰れたら関連会社を含めて、200万人が失業する。これを放置しておくわけにはゆかない」と大統領選当選後、わずか一週間しか経っていないのに、ホワイトハウスを訪問、GMへの公的資金の投入をブッシュに直訴したのである。
 その後、まもなく、GM、フォ−ド、クライスラ−のビッグ3のCEOが揃って、米議会の公聴会で、総額2兆9千億円の公的資金の注入を要請した。
 CEOは揃って専用ジェット機でワシントンに乗りつけ、「ビッグ3が破綻したら、200万人を超える失業者が出る」と恫喝まがいの発言をしている。
 その態度は不遜極まるもので「どうだ! ビッグ3は潰せないだろう」とでも言わんばかりの態度であった。
 これに怒った議員の一人は、「帰途は、専用ジェット機を売って、民間航空で帰るという人は手を挙げて下さい」と問いかけたが、手は上げたのは一人もいなかった。
 この場では、CEO連中は「きちんとした再建計画を出すように」と釘を指されて帰された。
 この案は、ブッシュ政権では通らないだろうが、オバマ政権になった後で可決されるであろう。
 このように、100年に一度の大津波、と言われるくらい、世界の金融を揺るがしたヘッジファンドや投資銀行の大規模かつ、貪欲なマネ−ゲ−ムの狼藉に対しては、さすがのアメリカも「民間不介入」「市場万能主義」の鉄則を、一時的にせよ、路線変更せざるを得なくなったのだ。
しかし、この路線変更も恒久化するとは思えないのだ。


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2008.11.22 09:46:44

・アメリカ政府も軌道大修正
 08年9月、リ−マン・ブラザ−ズが破綻に瀕したとき、これを救済しようする米議会の動きはなかったから、リ−マンは、そのまま破綻に追い込まれることになった。
 その理由は、第一に、「民間不介入」という政府の大原則に反することになるからであった。が、そればかりではなかった。
 リ−マンのCOEは、年に何億円という報酬をもらって、儲けに儲けていながら、その経営に失敗して、破綻に瀕すると、これを救済するなどは、庶民が許さず、大規模なデモが起こされるし、選挙が近い議員連も、その庶民の反発を恐れたからであった。
 しかし、リ−マンの破綻を機に米国銀行界に金融危機が発生するや、それが世界金融恐慌に発展することを恐れた米政府は、70兆円の公的資金の金融機関への投入を含む「金融安定化法」を下院に提出したのだ。これは「民間不介入」の基本原則を曲げる措置であった。
 下院は上述のような理由でこれを否決した。
 これに慌てた米政府は、法案に一部修正を加えて、上院に提出し、可決を得て、再度下院に再提出し、やっと可決されたのである。
 このころ、世界トップの自動車メ−カ−であるGMも車の販売不振で、08年末には資金繰りが行き詰まる見通しとなり、リストラや工場閉鎖、さらにはスズキ自動車株の売却をしても、なお資金不足が予見された。
 これを心配したのが、大統領選で当選したばかりのオバマ次期大統領であった。


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2008.11.21 07:58:00

・世界からの厳しい批判
 08年のアメリカ発金融危機対しては、世界から厳しい批判が浴びせられた。特に、アメリカの弱肉強食的な放任資本主義を嫌うEUからの批判は厳しかった。
 EUには、マックス・エーウエイバ−が唱えた、資本主義は運営に必須な、倫理、公正、公平重視の理念が浸透しているためであろう。
 しかし、EUの投資家は、その成功に手を拱いておられずに、米国の証券化商品に手を出してしまい、その結果、大きな痛手を蒙ったのである。このことが、自責の念とともに、余程頭にきたのであろう。
 08年10月に開催された日米欧の主要7カ国の財務相、中央銀行総裁会議では、「杜撰なリスク管理と、一貫性に欠けたマクロ経済政策、先進国における不十分な金融規制、監督の結果だ」として厳しい声明を出しているのである。
 貧困者に、ロ−ンで住宅を売りつける手口や、そのリスクを切り刻んで優良証券に混ぜて世界中に撒き散らしたやり口に対して、透明性と公正を欠き、倫理感が全くないと批判している。
 が、こんなことを言ってみても、莫大な損害の前には、鬱憤晴らしにもなるまい。
 そんな感覚は、さらさら持ち合わせない連中がやったことなのだからである。
 市場のことは市場に任せておけば、「神の手」でうまく運営される、というのはアダム・スミスの時代の話であって、今日の強欲な世界には通用しないのである。


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2008.11.20 09:20:41

・米国民の巨大な消費を可能にしたカネの流れ
 「円キャリ−取引」という言葉がある。
 これは、ヘッジ・ファンドなどが多用するやり方で、低金利の円を借りて、高金利の外貨に代えて、運用して儲ける手口である。この「円キャリ−取引」がアメリカの不動産バブルの素地を造った一因となったことは否めない。
 こういうアメリカへの資金の流れは、日本だけがその源ではない。新興国がその高度成長によって稼いだ資金も、産油国の余剰金も、投資機会の多いアメリカに流れ込み、バブルの一因となったのだ。
 つまり、米国に世界の大量の資金が流れ込み、そのカネでものを輸入し、消費し、その輸入先に大量のカネが支払われ、そのカネがまたアメリカに還流するするという形で、アメリカ国民の膨大な消費が成り立っているのだ。
 それが財政赤字とともに双子の赤字と呼ばれる、慢性的な貿易赤字の理由であるとともに、それが不動産バブルの一因となつたのである。
 アメリカ人は無類の消費好きだとい言われる。経済学の用語で言えば「消費性向」が強いのである。その点、「貯蓄性向」の強い日本人とは大違いである。
 日本人は、老後や失職、病気など先のことを心配して、貯蓄するが、アメリカ人は、ものやサ−ビスを買って、今を楽しむことに幸せを感じるのであろう。先のことは何とかないさ、という考え方なのであろう。
 しかし、このアメリカ人の大量消費が、輸出国の経済を支えてきたことも事実なのだ。


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2008.11.19 10:13:51

2市場万能主義の信奉
 旧ソ連が、70年に亙る壮大な共産主義実験に失敗し、中国共産党が、ケ小平の「改革、開放方針」つまりは「資本主義的自由市場経済への転換」方針により、中国の経済発展が軌道にのり、中国の安い労働力と相俟って、「世界の工場」といわれるまでに成長した。このことから、米国は、資本主義の勝利、市場万能という経済観に絶対的な確信を持ったのだ。
 経済活動は、市場に任せておけばよい、政府はこれに介入すべきではない。政府は、マクロ的な税制や補助金政策、関税操作などで景気調整をする以外は民間の自由な自立的経済活動に任せるべきだ、という考え方が強くなったのだ。
 その一方で、アメリカでは、福祉政策的な医療保険、年金等の政策は、他国に立ち遅れていた。
 ブッシュは、カネを金融界につぎ込めば、一般庶民は、そのおこぼれがもらえるという「トリクルダウン」を信じていたのだ。
 だから、ヘッジファンドが、レバレッジの原理で元手の何十倍という巨額の資金を持って投機に参入し、実態経済を撹乱しても、金融工学を駆使して、詐欺的な証券を出しても、一切規制せず、放任していたのである。これが08年の金融危機の主因となったのである。
 これについては、グリ−ンスパン前ERB議長でさえ、議会に呼ばれて「厳しい規制がなくても、金融機関がリスク管理を徹底するとの認識も部分的には間違っていた」と、証言し、規制しなかったことの誤りを認めたのである。


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2008.11.18 08:18:40

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