ココロとカラダの性別が一致しない、いわゆる「性同一性障害(GENDER IDENTIFY DISORDER)」の人が、戸籍上の性別を変える手続きを定めた「性同一性障害者性別取扱特例法」の改正に向けた動きが加速している。
そこで、先日「性同一性障害」であることを公表の上、世田谷区議会議員に当選し、現在2期目を迎えてらっしゃる、上川あやさんにお会いし、詳しく教えて頂いた。
今から約5年前の2003年7月に成立した特例法によると、家庭裁判所が戸籍の性別変更を認めるために、以下の要件を満たさねばならないとある。
●性同一性障害であると医師に診断された。
●20歳以上である。
●現在結婚されていない。
●子供がいない。
●性別適合手術を受けた。
以上の要件の中、現在改正の焦点となっているのは、「子供がいない」という要件の撤廃である。
この特例法によって、実際に戸籍の性別変更を認められた方は、2007年12月末時点で840人いるという。
では、具体的にこの特例法が出来、当事者の生活はどう変化したのか?
上川さんは実体験をもとにいくつかの例を挙げてくださった。
男性であることを伏せて一時OLとして働いてらっしゃった上川さんは、たとえ女性として社会で働いても、戸籍上男であることによってさまざまな困難が付きまとったという。
例えば、家を借りる際、住民票には男と明記されており、トラブルになった。
仕事を探す際、多くはニューハーフしかないと思ってしまうそう。さらに正社員は希望できず、社会保険にも×をせざる負えない。
なぜならば、雇用保険や労災保険にも性別がついてくるからだ。
投票だって、替え玉を疑われてしまう。パスポートを提示しても、疑いの目をむけられてしまう。
医師への診察でさえ、踏みとどまってしまうことがある。などなどだ。
"ココロとカラダに違和感を感じる″。
このことにより、いかに生きることそのものが困難になるのか、いかにあたりまえのことをあたりまえに享受できなくなるのか、上川さんにお会いして目から鱗が落ちる思いがし、同時にそれを初めて知ることに恥ずかしささえ覚えた。
私たちは、生まれてすぐに「カラダの性」によって、男の子か女の子かのいずれかとされて育てられる。
一方で、あえて「ココロの性」について考えてみると、複雑な気持ちになる。
自分のカラダの特徴は抜きにして、単純に自分の「ココロの性」について思いを馳せてみる。
ん!? そういえば、幼いころ、私はママゴトや着せ替え人形で遊ぶよりも、男の子に交じってザリガニ捕りに行ったり、木の枝にブラ下がってターザンごっこをして遊んでいるほうが多かった。
「美香ちゃんはおてんば娘ネ」なんて周囲によく言われたモノだ。
上川あやさんは、27歳の時「男性」として生きることをやめ、「女性」として暮らすようになったという。
そして現在、東京世田谷区で議員をなさっている。
素性を包み隠さず、訴え続けていくことは、すなわち「元男性」であることをずっと背負い続けることをも意味しているのだ。
その決断に踏み切った理由のひとつには、差別を恐れ、息をひそめるように生きてきたことや、行政に戸籍の性別変更を訴えても明るい展望が開けないことへの深い絶望の中から感じた思いが「人間らしく生きたい」というメッセージだったという。
特例法ができたことは、上川さんを含め悩みを抱える方にとっては確かな一歩ではある。
また、社会/世間そのものの理解が深まり、意識も確実に変化してきた。
でも、もっともっと性の多様性を広く理解し、受け入れていく社会になるべきだと強く感じる。
「生まれ育った社会の空気感のようなものを見極めることが大事」。
こう上川さんはおっしゃる。
気付かない中、身近にさまざまな偏見による差別があったり、もしくは知らず知らずのうちに自分が人を傷つけてしまうこともある。
"違う"ということを受け入れ、フラットにモノを見る(見極める)こと、たとえ困難であっても、そのことがいかに大切かを感じた。
今回は主に、法律的な側面を中心にお話を伺ったのだが、法律が変わっても、やはり社会の中での生き辛さというのは、私達一人一人がこの問題をどう考えるか、当事者である人達にどう向き合うのかで、随分と変わってくるだろう、と強く実感した。
誰もが自分らしく伸び伸びと暮らせる社会への道のりに完全なゴールはないけど、少しずつ少しずつ前進しなければと感じている。

世田谷区議会議員 上川あやさん
http://ah-yeah.com
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.04.30 10:04:33

返信 (5通)
壁 高いなぁ
同僚に いるんだけど その娘は女の子なんだけど 男性なんです
はじめはボーイッシュな娘だと 思っていたんだけどね
難しい
僕はやはり最初、外見からいってしまう
どうしたら その壁をこえて接することができるのかな
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.04.30 22:39:44
ますます複雑化になっていく社会に心のとまどいを感じますねぇ〜 ひとつ、ひとつ乗り越える勇気が ひらかれた人間関係やがては寛容性のある社会に発展していくんでしょうね。
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.04.30 22:41:44
上川さんの話を聞いて、大変な思いをされてたんだと思いましたし、たくさんの人が性同一性障害で悩んでいると知り、私自身も何か出来ないかと思いました。
そして世の中が性別に関係なく、誰に遠慮無く、堂々と自分の人生を歩める世の中であったらと思います。
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.04.30 23:50:20
おみさん、
外見からいくのは仕方ないかもしれません。でも優しさを持って接すれば、その人の内面が見えてくると思うな。
たっき〜さん、
そうですね〜。
コンプレックスな世の中だからこそ、自分自身をシッカリ持つことが重要なんですよね。
お互い、ガンバリましょ♪
さとちんさん、
素敵なご意見、有難うございます。
まさに、おっしゃる通り!
でも、実行にうつすのが難しいですよね!?
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.05.01 00:04:14
優しさがたりないのかなぁ
そうかもしれませんね
ありがとうございます
サークルに参加をするとコメントを書くことができます。
2008.05.02 21:26:46